第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

前の演題 次の演題

第2日目、12月5日(土)A 会場(3階 メインホール) 14:10〜15:30

シンポジウム 5: 内視鏡手術は顕微鏡手術を凌駕したか: 脳出血

座長: 重森 稔、鈴木倫保

2A-S5-7

高血圧性脳内出血症例の神経内視鏡下手術後転帰に関わる因子の検討と他の手術法との比較
The factors affecting outcome of intracerebral hematoma after neuroendoscopic surgery and the comparison with the other surgical treatments.

徳重一雄 (TOKUSHIGE Kazuo)、黒柳隆之、鵜木 隆、竹前紀樹 1、外間政信 2、宮下俊彦 2、本郷一博 3、酒井圭一 3

小諸厚生総合病院 脳神経外科、長野市民病院 脳神経外科 1、篠ノ井総合病院 脳神経外科 2、信州大学医学部 脳神経外科 3

[目的] 高血圧性脳内出血の転帰は、入院時modified Rankin Scale (mRS) 、脳血管障害の既往、抗凝固・抗血小板療法、血腫量、脳室内穿破の関与が指摘されている。神経内視鏡下手術にて治療した脳内出血の自験例の転帰に影響する因子を検討し、他の手術法で治療した脳内出血症例の転帰と比較した。[方法] 対象はH15年8月からH21年7月までに3施設で神経内視鏡下血腫除去術を施行した33例で、男性19例、女性14例、テント上右15例、左12例、テント下6例であった。退院時の転帰(mRS)と家庭内自立以上(mRS0-2)の割合を評価し、局在(テント上の左右、テント下の3群)、血腫量(20-29ml,30-39ml,40-49ml,50ml以上の4群)、意識障害:GCS 合計点(3-7点かつ脳ヘルニア兆候のある・なし、8-12、13-15の4群)、片麻痺(NIHSS運動スケールの上下肢の合計点0-8点で0-4,5-6,7-8の3群)の関与を検討した。また過去11年に他の手術法(開頭顕微鏡下手術、CT誘導下手術)で治療した54例の転帰と比較した。 [結果]各群のmRS0-2の占める割合は各々、テント上右:33%、テント上左:8%、テント下:33%、血腫量は15-29ml:25%、30-39ml:50%、40-49%:14%、40ml以上:0%であった。意識障害(GCS)はGCS13-15:50%、GCS8-12:21%、GCS7以下かつ脳ヘルニア兆候なし:14%、GCS7以下かつ脳ヘルニア兆候あり:0%であった。片麻痺はNIHSSの運動スケール(0-8)で1-4:86%、5-6点群および7-8点群ではいずれも0%であった。手術法による大きな転帰の違いはみられなかった。[結語] 高血圧性脳内出血に対する自験33症例の神経内視鏡下手術症例の転帰と関連する要素を検討した。テント上左、血腫量40ml以上、入院時意識レベルGCS7点以下、NIHSSの運動スケールの上下肢体の合計点7点未満は、予後不良の傾向がみられた。手術法による違いは少なかった。転帰に影響する因子の更なる検討は今後手術適応を検証していくうえで重要であると考える。

Home ご案内 日程表 プログラム 1日目 プログラム 2日目