第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)B 会場(2階 203, 204) 8:30〜9:10

一般口演 2: 嚢胞性病変

座長: 西山健一

2B-O2-3

第三脳室内嚢胞性病変に対する神経内視鏡手術
Neuroendoscopic surgery for third ventricular cyst

西山健一 (NISHIYAMA Kenichi)、吉村淳一、原田敦子、藤井幸彦

新潟大学 脳研究所 脳神経外科

【目的】第三脳室内嚢胞性病変は、脳深部で出血が少ない理由から神経内視鏡手術の良い適応である。自験例を基に各種病変の特徴と手術術式および有用性を考察する。【方法】対象は過去10年間に内視鏡下手術を施行した第三脳室内嚢胞性病変7例。年齢は3-71歳(平均45.8歳)で、性差は認めず。全例で閉塞性水頭症を併発していた。術前MRIによる病変の局在診断の後、内視鏡下手術を施行。すべて冠状縫合前方から右前頭葉‐側脳室前角−モンロー孔経由でのsingle portの摘出とした。またモンロー孔を閉塞する病変では、navigation支援下に所謂mid-pupil line上に骨窓を設置して外側からアプローチした。処置具は生検鉗子, 針鉗子, 剪刀, 電気凝固子を組み合わせ、内視鏡はNEU-4L(町田製作所), VEF-V(オリンパス), MINOP(エースクラップ)の何れかを使用。病理組織診断・摘出度・術後成績を後方視的に検討した。【結果】病理組織診断の内訳は、arachnoid cyst 2例, colloid cyst 2例, mesencephalic ependymal cyst 2例, pineal cyst 1例。摘出度は、全摘出が2例(arachnoid cyst), 部分摘出が3例(colloid cyst, pineal cyst), 開窓と生検のみが2例(mesencephalic cyst)であった。Arachnoid cystは生検鉗子に柔らかい被膜が絡みつき一塊としての摘出が可能。一方colloid cystは内容物の吸引と比較的厚い被膜の切離を要し、pineal cystは被膜が脆弱でpiece by pieceに摘出した。全例で水頭症は術後直ちに改善。Mesencephalic cystの2例のみETVを付加したが、これは術後閉塞した。手術合併症はなし。追跡期間は51-11ヶ月間(平均33.4ヶ月間)で、期間内の嚢胞再増大および水頭症再燃は一例も認めていない。【結語】第三脳室内嚢胞性病変に対する神経内視鏡手術で安全で、single portで全摘出可能な症例がある。また部分摘出でも併発する水頭症の治癒は可能である。

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