第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)B 会場(2階 203, 204) 14:00〜15:05

一般口演 5: 第三脳室底開窓術

座長: 島 克司、三木 保

2B-O5-6

悪性脳腫瘍による水頭症に対する神経内視鏡的第三脳室開窓術・シャント術の治療成績
Surgical management of hydrocephalus caused by malignant brain tumors

成田善孝 (NARITA Yoshitaka)、宮北康二、大野 誠、四宮あや、渋井壮一郎

国立がんセンター中央病院 脳神経外科

[目的・方法] 2000年から2008年末までに悪性脳腫瘍に起因する水頭症に対して手術を行った症例について臨床経過を検討し、水頭症に対する治療の適応や問題点を明らかにすることを目的とした
[結果]9年間にシャント術または神経内視鏡による第三脳室開窓術を行った症例は44例で、シャント術が34例、第三脳室開窓術が10例であった。水頭症の原因は髄膜播種が16例(36%)、腫瘍による閉塞性水頭症が15例(34%)、その他の髄液吸収障害が9例(20%)であった。疾患は膠芽腫(GBM)が10例(23%)、脳幹神経膠腫が3例、その他の神経膠腫が8例、転移性脳腫瘍(Meta)が13例(30%)、中枢性悪性リンパ腫が4例、Germ cell tumorおよび松果体部腫瘍(GCT/PT)が5例(11%)、髄芽腫が1例であった。水頭症に対する治療後の生存期間中央値(hMST)は、髄膜播種が2.2ヶ月、その他の髄液吸収障害が9.6ヶ月であった。GBMのhMST(n=10、播種例は5例)は1.5ヶ月で、MetaのhMST(n=13、播種例は12例)は3.8ヶ月と予後不良であった。Metaの播種例12例では、全脳照射追加群が無照射群よりhMSTが延長していた(5.7 vs 2.7ヶ月、p=0.2)。第三脳室開窓術を施行した10例中9例はいずれも閉塞性水頭症を合併し、同時に腫瘍生検術を行った(GCT/PT 4, Glioma 2, PCNSL 2, Meta 2)。治療後に播種を来した症例は中脳GBMの1例のみで、水頭症の再発は見られなかった。
[考察]腫瘍による閉塞性水頭症に対しては、腫瘍生検を併用した第三脳室開窓術が有効と考えられた。GBMやMetaでは予後が悪く、適応は十分に検討する必要がある。

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