第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)B 会場(2階 203, 204) 14:00〜15:05

一般口演 5: 第三脳室底開窓術

座長: 島 克司、三木 保

2B-O5-7

第3脳室開窓術を第一選択とした Chiari malformation type 1 の3症例
Initial management of hydrocephalus associated with Chiari malformation Type 1 via endoscopicthird ventriculostomy: 3 cases report

中島 円 (NAKAJIMA Madoka)、宮嶋雅一、新井 一

順天堂大学 医学部 脳神経外科

【目的】1996年西原らによる水頭症を合併したChiari 1型奇形に対する第3脳室底開窓術の有効例の最初の報告から、昨今Chiari 1型奇形に対して第3脳室開窓術を第一選択とした治療が注目されている。今回第3脳室底開窓術を第一選択とした水頭症を伴うChiari 1型奇形3症例を経験したので文献的な考察をふまえ報告する。【対象】対象は水頭症を伴うChiari 1型奇形3症例。症例1;7歳女児。3歳から易転倒性を認め、同時期から無呼吸発作があり扁桃切除を施行。無呼吸は消失するもいびき様呼吸が継続。喘息の治療がおこなわれていたが、7歳になり頭部MRI上Chiari 1型奇形を指摘。症例2;1歳4ヶ月男児。頭囲拡大を指摘され、頭部MRIを施行したところChiari 1型奇形による水頭症と判明した。 症例3;15歳女性。12歳時より側弯が認められ、14歳時から頚部痛、左下肢感覚障害が出現。MRI上第2頸椎〜第1胸椎レベルまで脊髄空洞症を認めた。【考察】脊髄空洞症を伴うChiari 1 型奇形の治療は症候性、無症候性を問わず後頭下減圧術が標準的治療とされる。水頭症をともなうChiari 1 型奇形にたいし第3脳室底開窓術を第一選択とした報告は過去数例の症例報告が散見されるのみであったが、昨年Havhurst らによる水頭症を合併したChiari1型奇形のまとまった16例が報告された。彼らはChiari 1型奇形の症例16例中14例(94%)で第3脳室底開窓術を行なうことでシャント手術の必要なしに水頭症のコントロールが可能であるというだけでなく、脊髄空洞症を合併した6例の患者においても、5例(83%)に画像上改善を認められたと報告している。結果的に後頭下減圧が必要となったのは16例中6例のみであり水頭症を伴うChiari 1型奇形では、約60%で第3脳室底開窓術のみで治癒が得られる。今後本邦でも水頭症を伴うChiari 1型奇形の治療として低侵襲性という観点から第3脳室底開窓術を第一選択として考慮してよい症例があると考える。

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