第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)B 会場(2階 203, 204) 15:05〜16:15

一般口演 6: 経鼻的内視鏡手術

座長: 藤井清孝、栗栖 薫

2B-O6-7

斜台部腫瘍に対する神経内視鏡支援下経鼻的腫瘍摘出術の経験
5 cases of clival tumors resected by endoscope-assisted transsphenoidal surgery

程塚 明 (HODOZUKA Akira)、安栄良悟

旭川医科大学 脳神経外科

当科では、下垂体腺腫や脳動脈瘤等の手術において神経内視鏡を併用しているが、今回は斜台部腫瘍5症例において、神経内視鏡支援下経鼻的腫瘍摘出術を施行し、その利点や問題点等につき検討したので報告する。症例1は66歳女性。左外転神経麻痺にて発症した。頭部MRIにて蝶形骨洞から斜台部に腫瘍を認めた。経蝶形骨洞アプローチにて腫瘍摘出術を施行した。顕微鏡手術にて腫瘍をpiecemealに摘出した後に、神経内視鏡を導入して残存腫瘍を摘出した。病理組織診断は、腺癌の骨転移であり、術後の検索にて右肺尖部に微小な肺癌を認めた。症例2は58歳男性。糖尿病と高血圧の精査中にACTHおよびコルチゾールの高値を指摘され、頭部MRIにてトルコ鞍内から斜台部に進展する下垂体腺腫を認め、Cushing病と診断された。経鼻的下垂体腺腫摘出術を施行したが、腫瘍は海綿骨内に浸潤しており、残存した。病理組織診断は、好酸性細胞が主体の腺腫であった。症例3は、53歳女性で、頭痛で発症した非機能性下垂体腺腫症例で、神経内視鏡とニューロナビゲーターの併用により、腫瘍はほぼ全摘できた。症例4は、81歳女性で、左外眼筋麻痺と運動失調で発症した斜台部脊索腫症例である。神経内視鏡とニューロナビゲーターを併用した経鼻手術を施行したが、骨浸潤した腫瘍は残存し、1年後に再手術施行後、放射線治療を予定している。症例5は、57歳男性で右動眼神経麻痺で発症した斜台部原発の軟骨肉腫症例である。、経鼻手術にて一旦軽快したが、1年後に再発し再手術後、IMRTを予定している。今回の経験では、腫瘍等の同定においては、神経内視鏡だけでなくニューロナビゲーターや超音波ドプラーなどとの併用が有用であり、腫瘍摘出にあたっては、超音波吸引器や高速回転ドリル等による充分な骨削除が重要であると思われた。また、正確な病理組織診断後は、充分な後療法の重要性も痛感した。

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