第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)D 会場(3階 ホワイエ お城側) 10:50〜11:20

ムービーセッション 6: 第三脳室底開窓術

座長: 野中雄一郎

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特発性第4脳室出口膜様閉塞による非交通性水頭症に対する神経内視鏡治療の2例
Neuroendoscopic management for the idiopathic membranous obstruction of the fourth ventricle outlet: report of two cases

大塚邦紀 (OTSUKA Kunitoshi)、中島伸幸 1、神保洋之、池田幸穂、原岡襄 1、三木保 1

東京医科大学八王子医療センター 脳神経外科、東京医科大学 脳神経外科 1

第4脳室出口の閉塞による非交通性水頭症は,全脳室系の拡大と共に第4脳室がdisproportionatelyに著明な拡大を呈する特徴的な水頭症である.以前は後頭下開頭による膜様切除等が選択されたが,現在,内視鏡下第3脳室開窓術(ETV)が行われている.今回,2症例を経験し,内視鏡下の第4脳室膜様物の動的観察,ETV及び第4脳室膜様物の開窓を行ったので,本病態における神経内視鏡の有用性を報告する.【症例1】39歳,女性.明らかな既往歴なし.1999年8月,記銘力障害,両側うっ血乳頭,失調性歩行を認めた.頭部CT及びMRIにて全脳室系の拡大,特に第4脳室の著明な拡大を認めた.1999年9月,軟性鏡(Codmann)にて拡大した中脳水道より第4脳室へ進入すると,Magendie孔に白色線維性の被膜を認めた.被膜は拍動性に左右に開閉を繰り返していたが明らかなslitを認めることはできなかった.ETVを行い,症状,画像上の軽快を得ている.術後10年現在,水頭症の再燃は認めていない.【症例2】3歳8ヵ月,男児.明らかな既往歴なし. 2009年1月,頭部打撲にて近医受診.脳室拡大を指摘されたが症状を認めず経過観察.2009年2月,歩行障害,繰り返す嘔吐が出現した.頭部MRIにて全脳室系の拡大,特に第4脳室の著明拡大を認め,第4脳室出口閉塞による非交通性水頭症が疑われた.2009年3月,軟性鏡(Olympus VEF-V)にて症例1と同様にMagendie孔を観察すると白色半透明の膜様閉塞を認めた.本例では膜様物にslitを認めため,slitの拡大を行い,その後ETVを行った.術後症状は劇的に改善すると同時に画像上脳室縮小化,第4脳室縮小による小脳圧迫所見は改善された.【まとめ】特発性第4脳室出口閉塞による水頭症において,内視鏡所見から膜様物による不完全閉塞が原因と思われた.ETVにて治療し得るが,可能な範囲内での第4脳室出口の開窓も有効と考えられた.本病態に神経内視鏡はその病因観察及び治療に必須と考えられた.

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