第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)D 会場(3階 ホワイエ お城側) 11:20〜11:50

ムービーセッション 7: 症例報告 3

座長: 岡 秀宏

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Tolosa-Hunt 症候群として治療されていた下垂体卒中の神経内視鏡手術の1例
Neuroendoscopic surgery for the treatment of pituitary apoplexy with oculomotor nerve palsy, a case report

江口裕規 (EGUCHI Yuuki)、大下 昇、志摩秀広、安藤 彰、大田英則、富永 篤 1

社会保険下関厚生病院 脳神経外科、広島大学 脳神経外科 1

Tolosa-Hunt症候群としてステロイド療法を開始後に頭痛は消失したが、動眼神経麻痺が悪化していき、結局、下垂体卒中であったため神経内視鏡手術を施行した1例を経験したので報告する。【症例】 69歳、男性。右肩から右後頚部の激痛が出現し持続した。2日後に右眼窩部痛(拍動性)、右眼充血・流涙、右眼瞼浮腫・下垂を認め夜間救急外来を受診した。頭痛以外は、神経学的には右眼が若干外転位で、軽度内転障害を認めた。画像では明らかな異常を指摘されず、またテンシロンテスト陰性で帰宅させた。翌日の再診時、右眼窩部痛と右眼内転障害は増悪、新たに軽度瞳孔拡大を認めた。群発頭痛や片頭痛を疑い、高濃度酸素吸入とスマトリプタン皮下注を施行したが効果なく、入院精査加療となった。MRIでRathke嚢胞を疑ったが無症候性と考え、他の鑑別診断が否定されたために、Tolosa-Hunt症候群としてステロイド療法を開始した。治療開始により頭痛は完全に消失したが、動眼神経麻痺は徐々に悪化して完全麻痺となった。結局、MRIで蝶形骨洞粘膜肥厚もあり、下垂体腺腫の下垂体卒中による動眼神経麻痺と診断した。第10病日に当科転科となり、第20病日に内視鏡下経鼻的経蝶形骨洞腫瘍摘出術を施行した。第70病日に動眼神経麻痺は改善した。【結語】 1)Tolosa-Hunt症候群として治療されていた下垂体腺腫による下垂体卒中の神経内視鏡手術の1例を報告した。2)診断の遅れのため、第20病日で神経内視鏡手術を施行し、第70病日に動眼神経麻痺は改善した。3)診断には、蝶形骨洞粘膜肥厚などMRI所見が診断の決め手となった。

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