第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)D 会場(3階 ホワイエ お城側) 11:20〜11:50

ムービーセッション 7: 症例報告 3

座長: 岡 秀宏

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硬性鏡を用いて開窓、生検を施行した鞍上部嚢胞性腫瘍の一例
A case of suprasellar cystic tumor treated with rigid endoscope

栗本太志 (KURIMOTO Futoshi)、高須俊太郎 1、竹内和人、平松敬人、渡邊和彦、中根藤七

市立半田病院 脳神経外科、名古屋第二赤十字病院 脳神経外科 1

(症例)39歳女性(既往歴)特になし(現病歴)10代より頭痛を自覚。本年5月、近医にてスクリーニング目的で施行したMRIで、鞍上部嚢胞性腫瘍を認め、当院へ紹介。(現症)鈍い頭痛の訴え以外、明らかな神経症状、頭蓋内圧亢進症状なし。うっ血乳頭及び視力、視野障害は認めず。内分泌機能正常。(画像)MRI上、右基底核から第三脳室にかけての脳実質内に、境界明瞭な径5cmの嚢胞性腫瘍を認めた。内容液は、T1high,T2highを示し、壁が均一に造影された。腫瘍の圧迫により、右モンロー孔が閉塞し、片側性水頭症を来たしており、側脳室周囲にT2high signalを認めた。単純CTでは、腫瘍底部に一部石灰化を伴っていた。(経過)グリセロール、ステロイドを使用し、頭痛は軽快した。根治手術としての全摘出はリスクが高いと思われ、嚢胞開窓による減圧、水頭症治療、生検を目的に内視鏡手術を予定した。(手術)全身麻酔下で右前角より経脳室的にアプローチし、ピールアウェイシース、硬性鏡、EndoArm(Olympus社製)を用いて施術した。腫瘍嚢胞は脳室上衣から透見でき、内容液はmotor oil様で結晶成分が浮遊していた。嚢胞壁を十分開窓し、嚢胞壁と嚢胞内のdebrisを病理標本用に摘出した。嚢胞は縮小し、右モンロー孔の閉塞が解除され第三脳室内部が観察できるようになった。嚢胞内にオンマヤリザーバカテーテル先端を留置し、手術終了した。(術後経過)病理診断はcraniopharyngiomaであった。頭痛は改善し、chemical meningitisの徴候もみられなかった。follow-up のMRIでは腫瘍は著明に縮小し、水頭症は改善した。今後、残存腫瘍に対しガンマナイフ治療を考慮している。(結語)硬性鏡を用いて開窓、生検を施行し、効果的に治療しえた鞍上部嚢胞性腫瘍の一例を経験した。

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