第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

前の演題

第2日目、12月5日(土)D 会場(3階 ホワイエ お城側) 11:20〜11:50

ムービーセッション 7: 症例報告 3

座長: 岡 秀宏

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隔壁を有する慢性硬膜下血腫の穿頭手術における、神経内視鏡観察下バルーン拡張による隔壁開放の試み
Opening of septated cavities using microballoon catheter under endoscopic observation during burr hole irrigation for septated chronic subdural hematoma

田村雅一 (TAMURA Masakazu)、川西 裕、野中大伸、中居永一、井川直樹、中林博道、清水惠司

高知大学 医学部 脳神経外科

【はじめに】慢性硬膜下血腫の中には、血腫腔被膜内に複数の隔壁を伴い、穿頭による腔内血腫洗浄が有効におこなわれず、再手術を要したり治療に難渋する例がある。今回我々は、被膜内の神経内視鏡下観察と、さらにはバルーンによる隔壁の開放を行いつつ洗浄することを試みた。
【症例】最近1年間で10例の慢性硬膜下血腫症例があった。被膜内隔壁が明らかな2例について、今回の試みを行った。一例目は91歳男性。左前頭葉から頭頂葉後部へ前後15cm厚さ2.5cmの血腫で、中央部から後部に隔壁を認めた。隔壁の前縁近くに一カ所の穿頭孔を作成し、まず普通に洗浄を行い、次に内視鏡(軟性鏡)を挿入して隔壁を観察した。さらに内視鏡観察下に、6Frの膀胱留置用バルーンカテーテルを隔壁の隙間から奥へ挿入し、中でバルーンをゆっくり拡張しつつ引き出して、隔壁の入り口を押し広げるという操作を繰り返した。その後再び腔内洗浄を行い、硬膜下ドレナージチューブを留置して手術を終了した。2例目は89歳女性で、左の前頭葉から頭頂葉後部にかけて、前後13cm、厚さ3cmの隔壁を伴う血腫があり、同様に手術した。
【結果と結論】いずれの症例も、血腫洗浄効果は良好で、一回の手術で画像的にも改善がみられて退院し、現在のところ再発も確認されていない。今回の試みは現在のところ、一定の効果があると考えているが、今後さらに症例を重ねて検討していきたい。

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