第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

次の演題

第2日目、12月5日(土)E 会場(3階 ホワイエ ANA 側) 10:50〜11:15

ムービーセッション 8: 感染

座長: 渡部剛也

2E-Mov8-1

脳室炎に合併した水頭症に対する神経内視鏡の治療経験
Neuroendoscopic surgery for ventriculitis with hydrocephalus

森下暁二 (MORISHITA Akitsugu)、相原英夫 1、三宅 茂 2、山下晴央 3、原 淑恵 3、潤井誠司郎、石原洋右

加古川市民病院 脳神経外科、神戸大学大学院 医学系研究科 脳神経外科学 1、公立豊岡病院 脳神経外科 2、兵庫県災害医療センター/神戸赤十字病院 脳神経外科 3

【はじめに】感染症に合併した水頭症に対する治療は困難である。特に脳室炎後に隔壁を形成し多房性脳室を示した症例では、感染や複数のシャントにおける管理の問題もあり、治療に難渋する。今回我々は、水頭症を併発した脳室炎症例に対して神経内視鏡を使用したので報告する。【症例1】31歳、男性。交通外傷による急性硬膜下血腫に対する減圧開頭術後の髄膜炎。起炎菌は緑膿菌であり、髄液ドレナージおよび抗生剤の静脈内・髄腔内投与を施行するも改善を認めず難治性であった。頭部CTでは、徐々に右側脳室の孤立性拡大を認め、脳室壁は造影剤により増強された。さらに右側脳室後角には炎症性産物と思われるhigh density areaが存在しており、右側脳室と各脳室は非交通性であった。脳室炎および水頭症と診断、脳室内の観察目的にて内視鏡手術を施行。右側脳室後角には白色のデブリスを認めたため、洗浄して可及的に除去した。またモンロー孔は閉塞していたため、透明中隔を穿孔した。その後炎症反応は鎮静化し、シャント手術は施行していない。【症例2】31歳、男性。結核性髄膜炎後水頭症。化学療法後に髄液所見は正常化したがMRIにて脳室壁が造影される所見が続いていた。内視鏡にて観察を行った。第三脳室底の肥厚を認めた以外には脳室内および脳室壁に異常所見がないためシャント手術を施行。手術後、2年以上が経過した現在までシャントトラブルを認めない。【考察】内視鏡治療により、孤立した脳室間の交通路を設けて脳室内の洗浄を行い、髄液循環動態を改善することは脳室炎の治療に有効であった。また内視鏡手術単独にて水頭症が治療できない場合でも、感染症の鎮静後におけるシャントの手術時期を検討する目的で脳室内の観察を行うことは有用であった。

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