第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)E 会場(3階 ホワイエ ANA 側) 10:50〜11:15

ムービーセッション 8: 感染

座長: 渡部剛也

2E-Mov8-2

内視鏡手術が有用であった脳室炎の一例
A case of endoscopic surgery for ventriculitis

鈴木孝典 (SUZUKI Takanori)、内藤博道、疋田ちよ恵、新美 淳、山本邦厚、根本文夫、畑山和己、唐澤秀治、金 弘

船橋市立医療センター 脳神経外科

神経内視鏡における感染性疾患に対する脳室所見の報告は少ない。今回我々は細菌性脳室炎の治療に対し神経内視鏡を用いた症例を経験したので報告する。患者は67歳男性。既往として半年前に右中大脳動脈瘤破裂による脳内血腫を伴うくも膜下出血を発症し、クリッピング術及び外減圧術・人工硬膜による硬膜修復術をおこなった。病状安定後、頭蓋形成術・V-P shunt術を施行し回復期リハビリテーション病院へ転院となったが、発熱と水頭症の進行を認めたため精査目的に当科再入院となった。血液検査上、炎症反応を認めなかったがCTで水頭症の進行を認め、MRIのDWIで両側脳室三角部後方に水平境界を有する高信号病変を認めた。髄液検査では細胞数1902/3mm3(単核細胞394/3mm3 多核細胞1509/3mm3)、糖14mg/dlと細菌性髄膜炎の所見を認めた。根治のためにshunt抜去術を行ったが、その際shunt挿入部(左前角穿刺)から神経内視鏡を挿入し脳室内を観察した。透明中隔はshunt挿入の際に穿孔しており右側脳室の拡大を認め、脳脊髄液の透明性は低下し浮遊物を認めた。脳室壁には付着する膿瘍塊を認めたため、内視鏡による吸引除去と脳室内灌流を施行した。中脳水道周囲には膿瘍塊付着はなく閉塞は認めなかった。抜去したshunt valveは閉塞していなかったがvalve内に膿を認め、髄液培養からは Enterocossus Faecalis が検出された。DWIでは人工硬膜部位にも高信号域を認めていたため、後日開頭異物除去術・硬膜修復術施行後、抗生剤加療を行った。感染性疾患に対する治療の基本は異物除去と排膿であり、シャント抜去後に内視鏡で脳室内を観察・洗浄する事はより有効な治療効果をあげると思われる。

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