第16回日本神経内視鏡学会 抄録
The 16th Annual Meeting of the Japanese Society for Neuroendoscopy

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第2日目、12月5日(土)E 会場(3階 ホワイエ ANA 側) 11:15〜11:55

ムービーセッション 9: 機器の工夫

座長: 小野成紀

2E-Mov9-1

Videoscope を用いて部分摘出を行った松果体部成熟奇形腫の2例
Neuroendoscopic partial resection of pineal teratoma by using videoscope: two cases report and review of the literatures

工藤真励奈 (KUDO Mareina)、矢野茂敏 1、河野隆幸 1、倉津純一 1

熊本赤十字病院 脳神経外科、熊本大学 医学部 脳神経外科 1

【背景】VideoscopeはNBI (Narrow Band Imaging)を搭載した内視鏡システムであり、硬性鏡並みの画質で軟性鏡と同様のflexibleな操作が可能である。これを用いて部分摘出を行った松果体部奇形腫2例を経験したので報告する。【症例1】11歳男児。特記すべき既往なし。頭痛・嘔吐・発熱の後に意識障害が出現。CTで松果体部の石灰化と急性水頭症を認め、緊急で脳室ドレナージを施行した。MRIで松果体部から第3脳室内に突出した形で存在する造影病変を認め、その一部が中脳水道入口部に嵌頓し閉塞性水頭症を来たしていた。これに対しVideoscope (VEF-V, Olympus)を用いて手術を行った。術中所見では、腫瘍は松果体部から細い茎部をもってexophyticに第3脳室内に突出していた。茎部を切断することで腫瘍の第3脳室内に嵌頓した部分を摘出でき、中脳水道の開存が確認された。【症例2】43歳男性。12歳時に松果体部奇形種の部分摘出後、残存腫瘍に対し放射線治療を施行された。今回複視が出現し受診。CTで松果体部腫瘍の再発と閉塞性水頭症を認め、MRIでは同部位に径約35mmの多房性のmassが存在し中脳を圧迫していた。これに対しVideoscopeを用いて嚢胞壁の穿孔と部分摘出を行った。術中所見では腫瘍は中脳水道側に張り出しており、摘出によりこの部分が充分に減圧できた。術後MRIでは中脳の圧排は軽減されており、水頭症の改善もみられた。【考察】Videoscopeの使用により松果体部の詳細な観察が可能であり、安全な部分摘出と充分な減圧とを行い得た。また再発例においても、低侵襲で充分な減圧を行うことが可能であった。Videoscopeによる神経内視鏡手術には、従来に比べ安全性の向上と、より確実な摘出が期待できる。

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