第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)B 会場(2階 203, 204)8:20〜9:05

一般口演 1: 水頭症 1

座長: 青木信彦、山内康雄

O1-3

低出生体重児の脳室内出血後水頭症に対する脳室帽状腱膜下シャント
Ventriculosubgaleal shunt for posthemorrhagic hydrocephalus in premature infants

溝上泰一朗 (MIZOKAMI Taichiro) 1、川上徳昭 1、伊地俊介 1、近藤祐史 1、島田志行 1、安達忍 1、佐口隆之 1、鈴木一郎 1、川上義 2

日本赤十字社医療センター 脳神経外科 1、日本赤十字社医療センター 新生児科 2

低出生体重児の脳室内出血に伴う水頭症の管理において脳室腹腔シャント施行(以下VPshunt)の適正体重は2500g以上とされている。低出生体重児においては体重増加までの水頭症管理として、腰椎穿刺、リザーバー留置、脳室ドレナージ等が施行されているが、当施設では脳室帽状腱膜下シャント(以下VSGshunt)を第一選択として行っている。今回VSGshuntの利点と問題点について検討した。2004年から2009年に低出生体重児脳室内出血に伴う水頭症に対して当医院においてVSGshuntを行った症例は8例である。平均出生週数は28.9±3.5週(24-34週)、平均出生体重は1370±773g(526-2823g)であった。初回VSGshuntは平均日齢42±23.5日(19-72日)で施行され、施行時平均体重は1290±448g(789-2016g)であった。VSGshuntの再建を要した症例は8例中4例(50%)で、2例は初回VSGshuntと同側、2例は反対側に行った。また、初回VSGshuntからVSGshunt再建術までの平均期間は27±6.1日(19-34日)であった。VP shuntは8例中5例で施行され、平均日齢は85±54.9日(66-124日)、施行時平均体重は2591±492g(2054-3340g)であった。VPshunt未施行の理由は、1例は全身状態不良、2例は脳室拡大の停止であった。VSGshuntに起因する感染は8例中1例(12.5%)のみであった。低出生体重児の脳室内出血後水頭症に対する、体重増加までの一時的な水頭症管理としてVSGshuntは有効な手段と考えられた。VSGshuntの利点としては、生理的な髄液吸収を期待できる点、穿刺による感染のリスクを回避できる点、外ドレナージと比較し患児のADLが確保できる点が挙げられる。問題点としては約30日を上限として再建を要することであった。また自験例においてはVSGshuntを起因とした感染率は従来の報告に比して低く、適正な全身管理が行われれば低い感染率を維持できると考えられた。

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