第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)B 会場(2階 203, 204)15:30〜16:20

一般口演 11: 機能・てんかん

座長: 榎本貴夫、森岡隆人

O11-2

West症候群後の小児難治性てんかんに対する全脳梁離断術
One-stage total corpus callosotomy for pediatric patients with intractable epilepsy following West syndrome

岩崎真樹 (IWASAKI Masaki) 1、中里信和 2、植松 貢 3、萩野谷和裕 4、冨永悌二 1

東北大学大学院 神経外科学分野 1、東北大学大学院 運動機能再建学分野 2、東北大学大学院 小児病態学分野 3、宮城県拓桃医療療育センター 小児科 4

【はじめに】脳梁離断術は脳梁を介したてんかん活動の伝播を遮断することで、発作の軽減を期待する治療手段である。転倒を伴う強直もしくは脱力発作に対して効果があり、約10%の例では発作消失も得られるとされる。しかし、難治てんかんの最終治療手段として選択されることが多く、その積極的な適応についてはまだ十分に検討されていない。【対象】West症候群で発症し、ACTH療法を含む薬物治療に抵抗性の難治てんかん6例を対象とした。いずれも精神発達遅滞を有しており、病因は3例が潜因性、2例は結節性硬化症、1例は新生児虚血性脳症であった。いずれも発作症状に体幹部の強直もしくは脱力に伴う失立が含まれていた。【治療と結果】発作の軽減を目的に傍正中前頭開頭による一期的全脳梁離断術を施行した。手術時年齢は1歳5か月から20歳。術後は20歳の1例で急性離断症状が1週間遷延し、7歳の1例で左上下肢に軽度のAlien hand signを一過性に認めた。長期的に神経学的後遺症を残した例はなかった。転倒発作は全例で消失し、うち2例では全ての発作が完全消失している。また、発作の軽減以外に、集中力の改善や自発性の向上など認知機能に対する効果が認められた。【考察】West症候群に続発する難治性全般てんかんに対して全脳梁離断術を施行した6例を報告した。精神発達遅滞を伴う小児では脳梁離断に伴う神経学的後遺症のリスクは低いと考えられる。West症候群で発症する小児の難治性全般てんかんに対して、一期的全脳梁離断術は安全で効果的な治療手段であり、従来よりも積極的に適応を検討してもよいと思われた。

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