第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)B 会場(2階 203, 204)16:20〜16:50

一般口演 12: 画像

座長: 岩﨑喜信、甲村英二

O12-1

Time-SLIP(Time Spatial Labeling Inversion Pulse)法による脳脊髄液のflowの観察
Visualization of the CSF flow with Time-SLIP (Time Spatial Labeling Inversion Pulase) method

佐久間 潤 (SAKUMA Jun) 1、松本由香 1、織田惠子 1、伊藤英治 1、佐藤 拓 1、渡邉 督 1、齋藤 清 1、清野真也 2、樵 勝幸 2、宍戸文男 2

福島県立医科大学 医学部 脳神経外科 1、福島県立医科大学 医学部 放射線部 2

【目的】特殊なパルス(IR pulse)で脳脊髄液をラベリング(Labeling CSF: L-CSF)することで、 ラベリングされていない領域に移動したL-CSFを画像化して流れの情報を得るTime-SLIP法を用いて脳脊髄液の流れを観察するとともに本法の有用性と問題点について検討した。【対象と方法】健常成人5名と、水頭症5例を対象とした。東芝製EXCELART Vantage XGV 1.5Tを用いて、IR pulseからのdelay time を 2,500 msec.から50 msec.毎に変化させながら 2D-FASE (fast advanced spin echo)法を用いて矢状断画像あるいは冠状断像を撮影した。【結果】中脳水道から第4脳室へと流れの流速の速い部位ではL-CSFの移動が観察できたが、空間が広く流れが遅いと考えられる部位でのL-CSFの移動の観察は困難なことが多かった。第3脳室底開窓術の術中にturbulent flowが観察された症例では第3脳室から橋前槽へのL-CSFの移動が観察でき、術後のstoma開存の評価が可能であった。シャント機能不全が疑われた症例では、L-CSFの位置を工夫することでシャント内への脳脊髄液の流入が観察できた。本法では5秒程度の観察時間しか得られないため、より長時間の脳脊髄液の流れを可視化するためにはさらなる工夫が必要と考えられた。【結論】従来用いられている PC (Phase Contrast)法と比較して、Time-SLIP法では「bulk flow motion」の観察が可能である。さらに本法は造影剤を必要としないため非侵襲的かつ生理的な条件下での脳脊髄液の循環動態を観察することが可能である。症例の蓄積とともに遅いCSFの流れを可視化する工夫が必要と考えられた。

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