第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)B 会場(2階 203, 204)16:20〜16:50

一般口演 12: 画像

座長: 岩﨑喜信、甲村英二

O12-3

神経管閉鎖不全における胎児・新生児MRIの役割と限界
Role and Limitation of fetal and neonatal MRI for delineation of the neural tube defect

片野広之 (KATANO Hiroyuki) 1、松尾州佐久 1、鈴森伸宏 2、金子さおり 2、加藤 晋 3、上田博子 3、佐々木 繁 4、山田和雄 1

名古屋市立大学大学院医学研究科 脳神経外科・医学医療情報管理学 1、名古屋市立大学大学院医学研究科 産科婦人科 2、名古屋市立大学大学院医学研究科 新生児・小児医学 3、名古屋市立大学大学院医学研究科 放射線医学 4

【目的】MRI機器および撮像技術の進歩により、胎児・新生児における周術期の病態把握が向上している。今回、神経管閉鎖不全(NTD)症例における胎児(F) MRIの有用性を新生児(N)MRIと比較しつつ検討した。【方法】NTDが疑われ、術前にF/N-MRI(Philips,1.5T)のいずれかが施行された連続14症例(二分脊椎11例、二分頭蓋2例、その他1例)を対象とした。【結果】疾患発見の端緒はUSで平均GW28W6dであったが、F-MRIが施行された10例は平均GW31W5dで撮像され、F-MRIが施行できなかった4例はいずれも他院で出生後にNTDが判明し搬送された。平均37W6dで娩出され、N-MRI13例は生後平均2.4d(0-23d)で撮像された。出生当日緊急手術を行った脊髄披裂の1例でMRIが行われなかった。瘤または病変の大きさは平均径48.6mmであった。脊髄披裂の2例では皮膚欠損と脊髄遠位部の逸脱がF-MRIで明らかであった。F-MRIで2例,N-MRIで4例で逸脱した神経が瘤内に確認できた。生後、病変からの髄液漏出の見られなかった10例(脳瘤2例を含む)のうちN-MRIでは9例で皮膚等で覆われている様子が確認しえたが、F-MRIでは3例でその可能性が推察されたのみであった。合併する水頭症はF-MRIで4例に確認され、いずれも生後シャント手術が必要であったが、Chiari奇形はN-MRIで疑われる3例もF-MRIでは確認が困難であった。仙尾部に嚢胞を形成しNTD疑いの1例はN-MRIでの前仙骨部腫瘤描出により奇形腫と診断された。【結論】F-MRIは脊髄披裂、脊髄髄膜瘤、その他の腫瘤との鑑別および水頭症描出などに有用であるが、N-MRIに比べ、2例の瘤内神経描出を除いては、皮膚・くも膜での被覆(髄液漏出)の有無などの病変の詳細や、Chiari奇形描出には限界があった。

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