第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)B 会場(2階 203, 204)10:40〜11:40

一般口演 3: 二分脊椎

座長: 阿部俊昭、吉岡 進

O3-1

脊髄脂肪腫症例における再繋留解除後の経過
Evaluation of the clinical course following the surgery for retethering in spinal lipoma

竹本 理 (TAKEMOTO Osamu)、山田淳二、笹野まり

大阪府立母子保健総合医療センター 脳神経外科

【目的】脊髄脂肪腫術後の再繋留は、長期的な観察の上で避けては通れない。この再繋留解除後、どのような臨床経過をたどるかについての検討は少ない。脊髄脂肪腫例において再繋留解除をうけた自験22例を検討した。【症例と結果】1991年7月から2009年末までの当科の脊髄脂肪腫は120例である。このうち、当該期間中に再繋留解除を受けた例は、22例(18.3%)であった。脊髄髄膜瘤など、その他の二分脊椎例での再繋留解除は含まない。再繋留解除は、9.9±5.1歳(2〜18歳)で、初回手術より93.6±56.1ヶ月で行われた。術後、10件で一部の症状が改善、11件で症状の進行は停止した。2件で一過性の尿閉を認め、術前にCIC(2回/日)を必要とした1件は、完全尿閉となった(合併症率13.6%)。これら22例のうち、さらにもう一度、繋留解除を必要とした例は、5例(22.7%)。再々手術時は、12.2±4.2歳(8〜19歳)で、初回手術より46.6±8.3ヶ月で行われ、再繋留解除までより明らかに短期間で繋留解除を要した。再々繋留解除の判断は、進行性の感覚障害3件(下肢1件、臀部2件)、下肢の変形1件、側彎症矯正手術に先駆けて繋留解除1例であった。再繋留解除後は、これらは全例下肢・臀部感覚障害があり、CICを行っており、3例では運動障害や変形があった。術後、2例で手術決定要因となった症状は改善、2例で不変、1例で対側の下肢に感覚障害が出現した(合併症率20.0%)。【結論】脊髄脂肪腫症例で再繋留解除後も、さらにもう一度、繋留解除が必要な例があった。再々繋留解除は、再繋留解除術よりさらに困難な手術ではあるが、長期的な神経症状の悪化を防ぐには必要と考えられ、手術時期の決定や手術法などの解決に取り組んでいる。

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