第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)B 会場(2階 203, 204)10:40〜11:40

一般口演 3: 二分脊椎

座長: 阿部俊昭、吉岡 進

O3-5

無症候性脊髄脂肪腫の治療指針
Therapeutic strategies of asymptomatic spinal lipomas

五味 玲 (GOMI Akira) 1、小熊啓文 2、安納崇之 2、河村洋介 2、宮田五月 2、藤井博子 2

自治医科大学 とちぎ子ども医療センター 小児脳神経外科 1、自治医科大学 脳神経外科 2

【はじめに】2006年自治医科大学とちぎ子ども医療センターが開設され、2007年4月の小児泌尿器科開設後、小児整形外科などと二分脊椎外来を開始し、二分脊椎カンファレンスを行い潜在性二分脊椎の治療方針を決定している。最近幼小児期に腰仙部皮膚陥凹を見過ごされ10代になり神経因性排尿障害で発症した脊髄脂肪腫例が続いた。彼らにどうしてあげれば良かったのであろうか。2つの側面から検討した。【方法】1) 2006年から2009年までの3年間で手術施行した潜在性二分脊椎は17例で脊髄脂肪腫は14例、そのうち神経因性膀胱や腰椎・下肢変形などを認めない無症候性例は 11例であった。これらについて、手術合併症・術後の泌尿器科学的検索について検討した。2) 2006年以降腰仙部皮膚異常を認めた28例に積極的に検索を行い無症候性脊髄脂肪腫や低位円錐の割合を検討した。【結果】1)無症候性の内訳はtransitional type1例、dorsal type3例、filar type1例、終糸脂肪腫6例であった。手術時年齢は3か月から5歳(平均2歳7か月)。手術合併症は一過性の皮下髄液貯留を 例に認めたのみであった。術後の経過で下肢変形や膀胱機能異常を認めたのはtransitional typeの1例のみであった。2)皮膚異常は脂肪腫2例、皮膚陥凹23例、その他3例。脊髄脂肪腫2例、終糸脂肪腫11例、終末室3例、低位円錐を4例に認めた。脂肪腫は手術とし、低位円錐を認めた終糸脂肪腫2例は経過観察中である。【考察】transitional typeは無症候性でも膀胱機能検査で異常を認める例があり、術後もその頻度は高くそれを考慮した手術適応の検討が必要である。それ以外の脂肪腫は、手術の合併症率が低く術後の経過も良好であることから積極的な治療適応であると考えられた。また、腰仙部皮膚異常を認めた場合の脊髄異常の頻度や病型も理解することが重要であると考えた。

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