第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)B 会場(2階 203, 204)15:15〜16:05

一般口演 5: 腫瘍 1

座長: 山田和雄、松村 明

O5-1

小児後頭蓋窩腫瘍にともなう水頭症に対する内視鏡治療
Endoscopic third ventriculostomy in the treatment of hydrocephalus in posterior fossa tumors in the children

五味 玲 (GOMI Akira) 1、小熊啓文 2、安納崇之 2、河村洋介 2、宮田五月 2、藤井博子 2、益子敏弘 2

自治医科大学 とちぎ子ども医療センター 小児脳神経外科 1、自治医科大学 脳神経外科 2

【はじめに】小児後頭蓋窩腫瘍は閉塞性水頭症で発症し腫瘍摘出でこの水頭症は改善するが、その後治療過程で再び水頭症を来す場合がある。この病態と内視鏡治療の役割とその時期について検討した。【対象】2001年から2009年まで当施設で治療した小児後頭蓋窩腫瘍14例(髄芽腫10例、ATRT3例、上衣腫1例)。【結果】術後経過中に水頭症を来した例が8例57%で、直接脳室腹腔シャント(VPS)施行例が4例、一時脳室ドレナージ(VD)施行後VPSが3例、VD後内視鏡的第三脳室開窓術(ETV)1例、シャント不全時ETV施行例が1例であった。手術からVPSもしくはVDまでの期間は4日〜20か月で平均5.3か月である。術後2週間以内の例が2例、3-8か月が5例、20か月が1例であった。【考察】術後早期の水頭症は浮腫による第四脳室からの流出障害と考えられた。術後3か月以上経過して発症した水頭症は放射線・化学療法中もしくは終了後のもので、治療による髄液吸収障害をその原因と考えシャントを選択したが、画像を再検討すると第三脳室底が下垂しているものもあり、治療後の癒着等による第四脳室からの流出障害と考えられた。これらに対してはETVの選択が可能であったと考えている。なおVPS施行例でのシャントを介した播種は認められなかった。小児後頭蓋窩腫瘍に伴う水頭症に対するETVについては、2001年にSaint-Roseらが腫瘍摘出に先んじて行う事が有効であるとしたが、腫瘍摘出すれば改善する場合も多く、上向性ヘルニアも懸念される。2005年にFritschら、Morelliらは腫瘍摘出前のroutineとしての適応はないとしている。我々は、第四脳室腫瘍に伴う閉塞性水頭症に対してはまず腫瘍摘出での改善を目指し、術後早期に再燃した水頭症に対してはETVを行い、遅発性の水頭症の場合は臨床経過・画像所見でETVを選択するか決定する、と結論した。

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