第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)B 会場(2階 203, 204)15:15〜16:05

一般口演 5: 腫瘍 1

座長: 山田和雄、松村 明

O5-2

神経内視鏡による腫瘍摘出術の現状と問題点
Neuroendoscopic brain tumor surgery: its adavancement and limitation

岡 秀宏 (OKA Hidehiro) 1、ペルネツキーアクセル 2、藤井清孝 1

北里大学 医学部 脳神経外科 1、マインツ大学 脳神経外科 2

【目的】近年の神経内視鏡進歩で、脳神経外科領域の手術を低侵襲に行うことが可能となった。しかし、脳腫瘍においては摘出時の出血、周囲構造との剥離操作等、いまだ問題点は多い。今回は、神経内視鏡による腫瘍摘出術の現状と問題点について当施設およびマインツ大学での手術をもとに検討した。【対象・方法】演者が施行した神経内視鏡による腫瘍摘出は53例で、そのうち小児の21例を対象とした。年齢は1歳〜16歳、男性13例、女性8例であった。腫瘍は頭蓋咽頭腫6例、胚細胞腫4例、グリオーマ4例、その他7例であった。手術は側脳室〜第3脳室内に存在する腫瘍の神経内視鏡単独手術、および開頭時の顕微鏡手術支援神経内視鏡手術である。方法はオリンパス2.7mm硬性鏡をエンドアームに固定し、内視鏡下で腫瘍を摘出する。全例で腫瘍は部分摘出から亜全摘出可能であった。問題点として易出血性腫瘍、周囲との癒着の激しい腫瘍の摘出は困難であった。症例提示:1歳時に頭囲拡大で発見された患児。MRIで巨大第3脳室腫瘍を指摘されたが、全身状態不良のため開頭手術ができず小児科で管理されていた。徐々に腫瘍増大が進行し、水頭症も悪化したため、神経内視鏡を両側前角穿刺後挿入し、左右のモンロー孔から第3脳室内腫瘍を亜全摘出した。診断はpilomyxoid astrocytomaで、手術時間は3時間で輸血は必要としなかった。【結論】神経内視鏡による腫瘍摘出術は脳室内腫瘍に対する単独手術と顕微鏡支援内視鏡手術に大別される。過去には主に生検術に内視鏡が使用されたが、現状では腫瘍の部分〜全摘手術も可能となった。しかし、易出血性腫瘍をコントロールする手術機器および内視鏡下で腫瘍を摘出する機器はいまだ開発・改良が必要であり、その問題点について考察する。

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