第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

前の演題 次の演題

第1日目、6月4日(金)B 会場(2階 203, 204)15:15〜16:05

一般口演 5: 腫瘍 1

座長: 山田和雄、松村 明

O5-3

小児下垂体・傍鞍部腫瘍に対する神経内視鏡を併用した腫瘍摘出術
A usefulness of neuroendoscope-assisted microscopic surgery for pediatric pituitary tumors

天野耕作 (AMANO Kosaku) 1、藍原康雄 1、川俣貴一 2、久保長生 1、堀 智勝 3、岡田芳和 1

東京女子医科大学 脳神経外科 1、東京女子医科大学 八千代医療センター 脳神経外科 2、森山記念病院 脳神経外科 3

【はじめに】下垂体・傍鞍部腫瘍は頭蓋底部に位置する摘出困難な腫瘍であるため、当科では1998年より神経内視鏡を導入して、より安全性の高い腫瘍摘出と摘出率の向上を目指している。神経内視鏡を併用した下垂体・傍鞍部腫瘍摘出術の当科における工夫を供覧し、特に小児症例における問題点及び治療成績を報告する。【対象】1998年6月から現在までに下垂体・傍鞍部腫瘍に対して935件の摘出術を行った。そのうち56例77件(8.2%)の小児症例を対象とした(年齢:1歳4ヶ月〜15歳、男52:女25)。内訳は頭蓋咽頭腫45件、視神経膠腫13件、ラトケ嚢胞5件、下垂体腺腫3件、胚細胞腫2件、その他9件であった。【方法】腫瘍の性状、大きさ、進展方向、トルコ鞍底の形状などを勘案して開頭腫瘍摘出術(46件)か経鼻的経蝶形骨洞的摘出術(24件)かを選択した(その他に生検目的に経脳室軟性鏡腫瘍摘出術7件)。手術顕微鏡下に腫瘍を可及的に摘出した後、内視鏡を導入し顕微鏡で死角となる部分の観察を行い、残存腫瘍があれば内視鏡下に追加摘出を行った。摘出時にはflexible forceps、curved suction、 extension tubeなどを併用して摘出率の向上を図った。【結果】腫瘍摘出率の目安となる頭蓋咽頭腫の全摘出率は53.8%であった。【結語】内視鏡は開頭腫瘍摘出術、経鼻的経蝶形骨洞的腫瘍摘出術のいずれにおいても顕微鏡の不足視野を補い、blind操作を減らすことができる点で極めて有用であった。小児症例においても安全性の高い良好な治療成績が得られ、下垂体・傍鞍部腫瘍摘出術をより安全、確実に行うためには神経内視鏡の併用は必須であると考えられた。今後も内視鏡下操作に対応した器具を開発することにより治療成績はさらに向上するものと考えられる。

Home ご案内 日程表 プログラム 1日目 プログラム 2日目