第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)B 会場(2階 203, 204)15:15〜16:05

一般口演 5: 腫瘍 1

座長: 山田和雄、松村 明

O5-5

当科における小児期発症の頭蓋内胚腫の治療成績と長期予後
Longterm outcome of treatment of pediatric intracranial germinoma in our institute.

神宮字伸哉 (JINGUJI Shinya) 1、棗田 学 1、青木 洋 1、長崎啓祐 2、米岡有一郎 1、吉村淳一 1、西山健一 1、妻沼 到 3、森井 研 4、田村哲郎 5、藤井幸彦 1

新潟大学 脳研究所 脳神経外科 1、新潟大学 小児科 2、山形県立中央病院 脳神経外科 3、北日本脳神経外科病院 脳神経外科 4、新潟県立中央病院 脳神経外科 5

当科における初発頭蓋内胚腫に対する治療の基本方針は全脳全脊髄照射である。1990年から2009年までに当科で初期治療を行った頭蓋内胚腫の症例は48例であった。2010年1月の時点で、全脳全脊髄照射もしくは全脳照射を施行した症例において、再発は認めていない。今回、15歳以下で発症した24例(男性19例、女性5例)に関して、治療成績と長期予後について検討した。松果体部7例、神経下垂体部6例、大脳基底核5例、脳室内腫瘍1例、多発腫瘍5例であった。全例において手術が行われており、23例で病理診断が得られた。pure germinoma 19例、mature teratomaとの混合腫瘍が4例であった。追跡期間は、0-222月(中央値106月)であった。初期治療の内訳は以下の通りであった。(1)全脳全脊髄照射(WB+WS+local) 15例、(2)全脳照射(WB+local) 6例(うち2例は化学療法(Cx)を併用)、(3)局所照射(local) 1例(Cx併用)、(4)化学療法(Cx)単独 2例。平均照射線量は、WB 26.3Gy、WS 25.9Gy、local 23.5Gyであった。5年非増悪生存率は89.4%(17/19)であり、内訳は(1)100%(11/11)、(2)100%(6/6)、(3) 0%(0/1)、(4) 0%(0/1)であった。また10年非増悪生存率は77.8%(7/9)であり、内訳は(1) 100%(3/3)、(2) 100%(4/4)、(3) 0%(0/1)、(4) 0%(0/1)であった。1例は化学療法死した。現在のKPSは100-90が74%(17/23)、80が17%(4/23)、70以下が9%(2/23)であった。成人した患児における有職率は89%(8/9)であった。特別学級進学者は1名であった。男児1名が結婚し子供を設けた。平均身長-2SD以下の割合は13.6%であった。1名に初期治療7年後に髄膜腫が生じ、放射線誘発性と考えた。自験例の検討では、積極的に放射線治療を行うことは疾患の高い治癒率をもたらし、照射に伴う長期的な影響も想像されているよりは軽いと考えられた。

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