第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)B 会場(2階 203, 204)8:20〜9:10

一般口演 7: もやもや病

座長: 長嶋達也、岩間 亨

O7-2

小児モヤモヤ病における頭痛と脳血行動態の関係について
Headache in pediatric moyamoya patients: pre- and postoperative changes

川堀真人 (KAWABORI Masahito) 、黒田 敏、中山若樹

北海道大学大学院 医学研究科 神経外科

【目的】頭痛はモヤモヤ病、特に小児例において頻度の高い症状のひとつである。脳血行再建術後に改善する症例が多く存在することから脳虚血との関係が示唆されているが、その詳細な病態については依然不明な点が多い。今回われわれは小児モヤモヤ病患者における頭痛の性状と脳虚血の関係を、脳血流検査を用いて血行再建術前後において検討したので報告する。【対象と方法】1997年11月以降、当院において手術治療を行った小児モヤモヤ病患者29人を対象とした。男性8人、女性21人、手術時年齢が5〜17歳であった。頭痛の定義として、内服薬を必要とするもの、頭痛のため日常生活に支障をきたすものとし、カルテもしくは患者への聞き取りにて頭痛の部位・性状等を調査した。脳血流評価は全例で術前後においてSPECTもしくはPETを施行した。脳血行再建術は29人51側に対して直接+間接血行再建術 49側、間接血行再建術のみ2側を行なった。【結果】術前12例(41%)に頭痛を認めた。頭痛の部位と脳血流検査での相対的虚血部位には相関が認められた。また、頭痛は起床時及び運動後に多く認められ、一過性の脳血流不足が頭痛に関与していると考えられた。術後全例において脳循環の改善を認め、10例で頭痛は消失したが、2例で一部残存していた。【結語】小児モヤモヤ病患者では、頭痛は脳虚血症状の1つと考えられることから血行再建術を予定する場合には同部位も十分にカバーするような再建術を検討する必要があると考えられた。また術後に頭痛が残存する症例や新たに出現する症例も存在し、今後の検討を要すると考えられた。

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