第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)B 会場(2階 203, 204)8:20〜9:10

一般口演 7: もやもや病

座長: 長嶋達也、岩間 亨

O7-4

小児もやもや病に対するEncephalo-subgaleo-synangiosis(ESGS)による間接血行再建術
Encephalo-subgaleo-synangiosis (ESGS) in pediatric moyamoya disease

中井 啓 (NAKAI Kei) 、中居康展、鶴淵隆夫、佐藤允之、井原 哲、松村 明

筑波大学 人間総合科学研究科 疾患制御医学 脳神経外科

[背景]小児もやもや病の間接血行再建術の有効性は古くから知られており、そのdonorとしては帽状腱膜、側頭筋、硬膜が用いられている。それぞれ、Encephalo-arterio-synangiosis: EAS, Encephalo-myo-synangiosis: EMS, Encephalo-duro-synanisosis: EDSおよびさらにそれら組み合わせ、および直接血行再建の組み合わせが術式として行われている。[目的] 小児もやもや病に対し、当院および関連施設で施行したsubgaleal tissueを用いた間接血行再建術、Encephalo-subgaleo-synangiosisESGSについて検討し、その有用性を証明する。[対象と方法]症例は4例でいずれも女児、治療時5,6,10,12才。虚血症状を有するもやもや病で、subgaleaを用いた片側あるいは両側の間接血行再建術が行われた。術式は、皮弁を翻転し、結合組織よりなるsubgaleal flapを採取し、これを側頭筋下に通して脳表を被覆する。後経過観察期間は1年から4年。臨床経過、一部症例には脳血管造影、MRA、脳血流検査を行った。[結果と考察]本手技による手術ではいずれも合併症なく、術後臨床症状の改善を認めた。脳血流あるいはMRAが撮影できた症例では、いずれの症例も間接血行再建により、脳への血管新生を認めた。本手法は脳表を被覆できる範囲が、側頭筋に規定されず、頭頂葉や前大脳動脈還流領域まで拡大することが可能であることが利点である。また手技が簡便で、審美的に優れる点も本手法の特徴である。引き続きESGS単独での有用性を臨床経過のみならず、脳血流、脳血管の評価を加えて検討してゆく予定である。

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