第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)B 会場(2階 203, 204)8:20〜9:10

一般口演 7: もやもや病

座長: 長嶋達也、岩間 亨

O7-6

小児もやもや病の診断・治療におけるMRI FLAIR画像の重要性
MRI FLAIR image in pediatric moyamoya disease

山田 勝 (YAMADA Masaru) 、鈴木祥生、中原邦晶、佐藤公俊、犬飼 円、木島千尋、阿部克智、藤井清孝

北里大学 医学部 脳神経外科

【目的】小児もやもや病の早期診断は重要である.MRI FLAIR 画像脳溝の高信号ivy signは拡張した軟膜血管のSlow flowと考えられ脳虚血との相関が示唆されている.直接バイパスを含む血行再建術前後の信号変化と拡張予備能低下との関係から臨床的意義を明らかにする.【対象と方法】FLAIR 画像を撮像した小児11例(6-19才, 平均10.5才, 15側手術)を成人33例(22-65才,手術施行26例)と比較してretrospectiveに解析した.【結果】ivy signを術前に認めた小児6例10側では,手術側の減少6,消失1,持続を1側にみた.未治療2側では増加1,減少1であった.術前未撮像の3例中3側に術後の減少を,1側に非手術側の増加を認めた.2例4側は術前後ともにsignを認めなかった.MRI変化の時期は, sign消失(3側)4〜15か月,減少(7側)3か月〜4年であった.持続2側(2か月, 33か月),非手術側の増悪1側(3か月).まとめると小児例の術前陽性率は75%症例,63%半球であり,術後改善率は91%,術後陽性率は44%半球であった.成人例では術前sign(+)11例21側の全例に拡張予備能低下を認め,術後手術側sign消失15側,減少4側で,未治療2側で持続した.術前陽性率79%症例,75%半球.術前signの存在部と拡張予備能低下部位は6例でほぼ一致し4例で一致しなかった.術後にsignを認めない14側の拡張予備能は12側で良好に回復していた.術後改善率95%,術後陽性率7%半球.【結語】FLAIR 像ivy signを小児例の75%(63%半球)成人例の79%(75%半球)に認め,術後に小児の91%,成人95%で消失/減弱し,陽性率は小児44%半球,成人7%半球に減じた.拡張予備能低下部位と一致する症例としない症例を認めた.本所見は症候性例の陽性率が高く,脳虚血状態を示す有用な臨床的指標となりうると考える.特にMRIのみ撮像することの多い小児例でのもやもや病早期診断ツールとして重要と考える.

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