第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)B 会場(2階 203, 204)10:00〜10:50

一般口演 8: 手術手技

座長: 本郷一博、阿部琢巳

O8-2

小児広範囲頭蓋骨欠損に対するカスタムメイド人工骨と吸収性プレートによる頭蓋形成術
Pediatric cranioplasty for large skull defects using custom-made artificial bone flap and bioresorbable plates

圓尾知之 (MARUO Tomoyuki) 、香川尚己、千葉泰良、橋本直哉、吉峰俊樹

大阪大学 医学部 脳神経外科

目的:広範囲頭蓋骨欠損を伴う小児患者に対して自家骨を使用した形成術は美容上の問題や面積の点で限界があり、チタンプレートの使用は肉芽形成や正常組織への迷入などの問題より使いにくい現状がある。我々の施設では、広範囲頭蓋骨欠損を伴う小児例に対して、カスタムメイド人工骨と吸収性プレートを用いて頭蓋形成術を行っており、その治療成績と課題について報告する。対象と方法:重症頭部外傷により急性期に外減圧術を行った4名の小児例に対して5回の頭蓋形成術を行った(1名は両側)。患者の年齢は4〜12歳であった。頭蓋形成には、術前に作成したカスタムメイド人工骨(アパセラム®、PENTAX)を使用し、吸収性プレート(ラクトソーブ®、medical U&A)にて固定した。頭蓋骨欠損から形成術までの期間は3〜29カ月(平均13カ月)であり、形成術後の平均観察期間は4〜17カ月(平均12カ月)であった。結果:頭蓋骨欠損の面積は53.6〜146.5cm2(平均101.8cm2)であった。固定に要したプレートの数は3〜4箇所であった。ハイドロキシアパタイトを材料としたオーダーメイド頭蓋骨は、厚さが5mmと幼児例ではやや厚い場合があり、骨縁が薄い箇所では人工骨を削ることで段差を無くす必要性があった。吸収性プレートの強度に関しては、皮質骨と同等以上の強度が約3カ月程度維持され、適切な部位での固定により、術後人工骨の浮き上がりや凹みなどの変形は現時点では認めていない。2症例で形成術前に硬膜外膿瘍を認め感染に対する治療を要したが、術後に発熱や感染および遅発性炎症などの合併症は認めなかった。まとめ:小児広範囲頭蓋骨欠損に対するカスタムメイド人工骨と吸収性プレートによる頭蓋形成術は有用であると思われた。今後も更なる材料の強度や厚さに改良が不可欠であり、長期的な経過観察を行う必要があると思われた。

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