第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)D 会場(2階 201)13:40〜14:10

デジタルポスター 13: 感染ほか

座長: 井原 哲

P13-2

ミトコンドリア脳筋症(リー脳症)による体幹の捻転ジストニアにバクロフェン持続髄注療法が奏功した一例
ITB therapy for Mitochondrial disease (Leigh encephalomyelopathy) manifesting torsion dystonia

松井利浩 (MATSUI Toshihiro)

高砂市民病院 脳神経外科

筋緊張異常により後弓反張と体幹の捻転を呈するリー脳症に対してバクロフェン持続髄注療法を行い、異常姿勢が改善した症例を経験したので報告する。症例は8歳の男児、満期正常分娩にて出生、周産期に異常なく小学1年までは著患無く成長した。6歳時に頭痛にて発症し、けいれん重積および精神運動機能の退行が始まり全介助状態となった。他院にて脳生検を受け、ミトコンドリア脳筋症(リー脳症)と診断された。当科初診時には発語は不能で、表情の変化がある程度であった。上肢は屈曲位、下肢は伸展位にて関節拘縮を来たしていた。興奮すると体幹の捻転が出現するため体幹のコルセットが装着されていた。異常姿勢の改善とおむつ交換のための関節可動域の拡大を目的にてバクロフェン髄注療法を希望し紹介された。腰部の後彎が強かったが腰椎穿刺は容易に行え、小児量の25μgを髄注した。髄注1時間後より後弓反張が無くなり、興奮時の体幹の捻転も消失した。股関節や膝関節の可動域は拡大しなかった。また、表情が穏やかになり今まで見られなかった発声を見られるようになった。この結果を踏まえて家族の強い希望でバクロフェン持続髄注システムの埋込みを行った。カテーテル先は第8胸椎レベルに置いた。ポンプは臍部左皮下に固定した。体重は30kgであったが皮膚の突出や骨盤と接触することなく留置できた。50μg/日の投与で試験注入と同様の効果が得られており、捻転姿勢は消失している。

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