第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)E 会場(2階 特別会議室)12:45〜13:15

デジタルポスター 3: 腫瘍 3

座長: 野村貞宏

P3-2

仙尾部皮下退形成性上衣腫の1例
A case of subcutaneous sacrococcygeal anaplastic ependymoma

松本由香 (MATSUMOTO Yuka) 、佐久間 潤、伊藤英治、市川優寛、佐藤 拓、渡邉 督、齋藤 清

福島県立医科大学 医学部 脳神経外科

【はじめに】我々は出生直後のMRIで異常がなかったにもかかわらず、約1年の経過で仙尾部皮下に腫瘤を形成したependymomaの1例を経験したので報告する。【症例】1歳女児。胎児期から水腎症と脳室拡大を指摘されていた。出生時から異常顔貌と筋トーヌスの低下を指摘され、頭部MRIでは視神経の低形成と透明中隔の欠損を認めsepto-optic dysplasiaと診断された。生後14日で施行した腰部MRIでは異常は認めなかった。生後11ヶ月時に母親が偶然に腰背部皮下に腫瘤を触知し、MRIで脂肪組織内にcystic massを認めて当科に紹介された。腫瘤は筋層外にあり脊柱管とは明らかな連続性は認めなかった。脊髄円錐の位置はL2下端レベルであったが終糸肥厚を認めたため、腰部腫瘤摘出術と終糸切断術を施行した。腫瘤は皮下脂肪内にあり境界明瞭で尾骨先端とは索状の連続を認めたが脳脊髄液の流出はなく一塊として切除した。腫瘤内容物は血性の液体成分と実質性腫瘤であった。病理組織では上皮様配列を示す乳頭様および充実性の組織で、ependymal rosettes、perivascular pseudorosettesを認めた。免疫染色ではVimentin陽性、CD56が乳頭部に陽性、AE-1/3、GFAP、S-100が乳頭状部の一部に陽性、synaptophysin、EMAは陰性で、MIB-1は実質部で70%に達し、anaplastic ependymomaと診断された。【考察】硬膜外に発生するependymomaは稀で、現在までに約80例が報告されているに過ぎない。硬膜外原発のependymomaは局所再発や遠隔転移を来すことが報告されているが手術以外の追加治療法は確立されていない。本例でも今後の注意深い経過観察を予定している。

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