第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)E 会場(2階 特別会議室)12:45〜13:15

デジタルポスター 3: 腫瘍 3

座長: 野村貞宏

P3-3

急性リンパ性白血病治療18年後に発症した松果体部AT/RTの一例
Atypical teratoid rhabdoid tumor located pineal region following prophylactic irradiation for acute lymphoblastic leukemia

櫻田 香 (SAKURADA Kaori) 1、久下淳史 1、佐藤慎哉 1、中里洋一 2、嘉山孝正 1

山形大学 医学部 脳神経外科 1、群馬大学 大学院 医学系研究科 病態病理学 2

AT/RTは極めて希な腫瘍である。今回、2歳時に急性リンパ性白血病(ALL)にて治療(化学療法+予防的全脳照射 25Gy)され寛解状態であったが、18年後の20歳時に松果体部AT/RTを発症した症例を経験したので報告する。症例:20歳女性。頭痛・嘔気を主訴に来院した。頭部CTにて松果体部に径25mmの腫瘍を認め、閉塞性水頭症を呈していた。石灰化は認めなかった。MRIにて腫瘍は均一によく造影された。脳・脊髄の播種は認めなかった。病理診断確定と水頭症治療のため、神経内視鏡下生検術と第3脳室底開窓術を施行した。術後速やかに水頭症は消失し、頭痛・嘔気も消失した。病理診断では、rhabdoid cellを認め、免疫染色にてvimentin(+)、EMA(-/+)、SMA(-/+)、INI1 (-)であり、AT/RTと診断された。術後、化学療法を勧めるも本人、家人とも拒否された。ガンマナイフ治療をacceptされたため、周辺線量18Gyにて治療を行った。ガンマナイフ後、一時腫瘍の縮小を認めるも再増大を来した。化学療法を再度勧めるも拒否されガンマナイフ治療27ヶ月後に腫瘍死した。AT/RTは極めて希な腫瘍であるが、若年者の後頭蓋窩に発生しやすいとされている。今回の我々の症例は20歳と若干発症年齢が高く、発生部位も松果体部と非典型的であった。乳児期のALLに対する放射線・化学療法後に生じたAT/RTというきわめて希なsecondary cancerの症例と考えられるため報告する。

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