第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)E 会場(2階 特別会議室)12:45〜13:15

デジタルポスター 3: 腫瘍 3

座長: 野村貞宏

P3-5

当施設における3歳未満のAtypical teratoid/Rhabdoid tumor 3例の治療経験
The experience of 3 Atypical teratoid/Rhabdoid tumor cases under 3-year-old

河村淳史 (KAWAMURA Atsufumi) 、堀 達雄、山元一樹、長嶋達也

兵庫県立こども病院  脳神経外科

AT/RTは小児に好発する新しい分類の悪性脳腫瘍で治療法が未だ確立されていないのが現状である。今回、我々は2007年1月から2010年1月までに3歳未満のAT/RTを3例経験したのでその治療法と経過について報告する。【症例1】9ヶ月男児で水頭症を伴う脳室内腫瘍に対し亜全摘出術を施行した。術後経過は良好で多剤併用化学療法を2コース施行したが髄膜播種所見を認めたため放射線治療を追加した。照射終了後、髄膜播種所見は消失したため化学療法を更に3コース追加し末梢血幹細胞移植による大量化学療法を施行、2年7か月経過したがCRである。【症例2】1歳6ヶ月の女児で出血を伴う視床領域腫瘍に対し亜全摘術を施行した。化学療法を1クール施行したが嚢胞増大のため放射線療法を追加し更に化学療法を4コース追加したが効果が乏しくγナイフを追加しところ効果を認めQOLを確保したが再び増大を呈し13か月目に死亡となった。【症例3】2か月男児で水頭症を伴う小脳腫瘍に対し可及的腫瘍全摘術を施行した。化学療法を開始し8か月が経過して5コースを終了したところCRであった。【考察】AT/RTは3〜4年などの長期生存例の報告もあるが予後は一般的に非常に不良でほとんどが診断より1年以内(6-10ヶ月)に死亡している。臨床経過としては全摘例とそれ以外では予後に差があり可能ならば全摘術を目指すことが長期生存に繋がると考えられた。化学療法に関しては様々なレジメが試みられているが現在のところ有意に効果がある方法は報告されていない。今回、我々は小児脳腫瘍コンソーシアム3歳未満の髄芽腫に対するプロトコールを施行したが、残存腫瘍がある症例では放射線治療法の併用が有効と考えられ本腫瘍の予後を考慮すると3歳未満の症例においても家族にインフォームドコンセントを行い積極的に放射線照射を施行することが予後を向上させると考える。

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