第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)C 会場(2階 202)13:15〜13:45

デジタルポスター 4: 腫瘍 4

座長: 赤井卓也

P4-3

甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腺腫の1小児例

米岡有一郎 、中山遥子、神宮字伸哉、藤井幸彦

新潟大学脳研究所 脳神経外科

【緒言】甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腺腫 (TSHoma) は稀であり、全下垂体腺腫の約1%を占めるにすぎない。中でも小児例は稀である。今回我々は8歳で発症したTSHomaの1例を経験したので報告する。【症例】8歳男児。X脚の疑いで近医整形外科を受診し、脚力の弱さと下肢が細いことを指摘され、総合病院小児科を紹介され,甲状腺機能亢進症を疑われた。MRIにて下垂体腫瘍を認め、精査・加療目的に当科入院となった。術前3重負荷試験では反応を欠くTSH持続高値を認めた。MRIでは,視交叉を上方に圧排するトルコ鞍部腫瘤を認めた。TSHomaの術前診断のもと,経鼻的に摘出した。腺腫の一部は蝶形骨洞内に伸展しており、鞍底開放まで通常より出血を伴った。腺腫は柔らかく,吸引で摘出可能であった。術直前のTSH 25.77μIU/mL, fT3 7.4pg/mL, fT4 2.9ng/dLに対し,術翌日にTSHは0.53μIU/mlとなり,術後7日にはTSH 0.03μIU/ml,fT3 1.2 pg/mL, fT4 0.6ng/dLにまで低下した。術後尿崩症は1週間で収束した。術後13日目の3重負荷試験で,前葉機能温存さを確認。術後MRIで,腺腫の全摘,視路圧排解除,下垂体後葉のT1強調画像での高信号を確認。手術後14日で精査を終え元気に退院された。【考察】我々の渉猟した範囲では、15歳以下のTSHoma報告例は6例のみで11歳が最年少であった。TSHomaは一般的にMacroadenomaが多く,Fibrousであり,Surgical remissionは50−62.5%とされているが,本症例では腺腫は柔らかく全摘され内分泌学的に寛解しえた。【結語】8歳時発症のMacro-TSHomaは内視鏡下に全摘され寛解した。

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