第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)D 会場(2階 201)13:15〜13:45

デジタルポスター 5: 水頭症

座長: 三木 保

P5-2

先天性頭蓋骨欠損に随伴した先天性水頭症児の一治療経験
Treatment of Hydrocephalus with Congenital Partial Acrania:A Case Report

山田淳二 (YAMADA Junji) 、竹本 理、笹野まり

地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪府立母子保健総合医療センター 脳神経外科

 水頭症に対する脳室腹腔シャント手術は、一般的には比較的基礎的な手技・治療法とされがちである。しかしながら、小児脳神経外科領域においては、ときとして非常に困難な状況に直面する。治療に難渋した一例を報告する。 症例は15歳の女児。先天性頭蓋骨欠損、頭皮欠損にて出生後に髄膜様組織による修復手術を受けている。また、水頭症併発のため、脳室ドレナージ手術、髄腔腹腔シャント手術を経て、脳室腹腔シャント手術を受けている。現状は、広範囲にわたり頭蓋骨と頭皮が欠損しており、頭部は肥厚したやわらかい髄膜様組織で覆われている。そのため両側側頭から頭頂にかけ広範囲に柔らかく、シャントの脳室チューブやリザーバー部は不安定な状態である。発達遅延はあるものの、簡単な会話や意思疎通は可能である。これまでに成長に伴うシャント延長手術を行っているがトラブルの既往はない。 2008年12月、脳室側チューブ閉塞によるシャント不全に陥り、シャント再建術を施行した。頭部が柔らかいため、立位時と臥位時で頭蓋の変位を呈し、脳室チューブの固定が定まらず、安定したシャント機能が得られなかった。1−29日間という短期間にシャント不全を繰り返し、4ヶ月間で10回の再建術を要した。高圧バルブを用いて脳室腔の拡大を試みたり、ダブルルーメン脳室チューブを用いてチューブ閉塞を予防しようとしたが、いずれの策もうまくいかなかった。脳室チューブの先端の位置決定やバルブ固定位置の決定に困難を極めた後に、最終的に、圧可変バルブを用いて安定したシャント機能が得られ、水頭症管理ができるに至った。 本症例を提示し、考察を加えて提示する。

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