第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)D 会場(2階 201)13:15〜13:45

デジタルポスター 5: 水頭症

座長: 三木 保

P5-4

腹腔側シャントの感染・吸収不全における胸腔への置換
Ventriculo-Pleural shunt in infection of peritoneal catheter or abdominal malabsorption.

伊藤 進 (ITO Susumu) 1、関戸謙一 2、横山高玲 3

神奈川県立こども医療センター 脳神経外科 1、せきど脳神経外科クリニック 2、横浜市立大学医学部 脳神経外科 3

<目的>腹腔を主としたシャント感染・吸収不全の際に、胸腔への置換が有用であった4例を提示。<症例>この2年10ヶ月間に、シャント感染・腹側吸収不全で腹腔から胸腔へシャントを置換した4例を検討。(症例1)12才男児。脊髄髄膜瘤に伴う水頭症にて、VPシャント。2007年12月14日、虫垂炎による汎腹膜炎あり、腹腔側を外ドレナージ。炎症の沈静化後、2008年1月21日に胸腔シャントへ置換。術後、胸水の貯留があり、バルブ圧を上げダイアモックスを投与し胸水消失。術後2年を経たが感染の再燃なし。 (症例2)26才女性。先天性水頭症にてVPシャント。腹部手術のため、左胸腔へシャントを置換。その後、成人して他院へ移ったが、胸水貯留のためVPシャントとしたところ、感染が繰り返しみられ当院へ転院。感染したシャントは全て除去し、外ドレナージ。炎症が鎮静化した後、新たに右胸腔へシャント。術後1年5ヶ月経つが再発なし。(症例3)10才女児。未熟児出血後水頭症でVPシャント。2009年8月より腹側カテールに沿って腫脹があり、抗生剤治療で腫脹は消失・CRP陰性となったが、感染が再燃する懸念があり、2009年9月9日一期的に胸腔へ置換。術後5ヶ月で、再燃なし。(症例4)21才、男性。脳瘤、全前脳胞症に伴う水頭症で、VPシャント。2002年頃より腹水の貯留がみられたが、発達遅滞、自傷、多動がひどく、利尿剤で対処。2009年10月8日、腹側のシャント不全があり、胸腔へ置換、腹水を吸引除去。術後5日目に無症候性の気胸あり、穿刺にて脱気。術後4ヶ月で、再燃なし。<結語>腹腔を主とするシャント感染・吸収不全時に、胸腔への置換はVAシャント時にみられるシャント腎炎などの懸念がなく有用である。しかし胸腔シャント後は、急にシャント流量が増大し胸水の貯留がみられるため、VPシャント時よりバルブ圧の設定を上げる必要がある。

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