第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

前の演題

第1日目、6月4日(金)D 会場(2階 201)13:15〜13:45

デジタルポスター 5: 水頭症

座長: 三木 保

P5-5

脳室腹腔シャントの陰嚢内迷入—自験例および報告例の検討
Scrotal migration of the peritoneal catheter of a ventriculoperitoneal shunt in a 5 year-old male - Case presentation and analysis of 26 reported cases -

喜多大輔 (KITA Daisuke) 1、林 康彦 1、木下雅史 1、大浜和憲 2、濱田潤一郎 1

金沢大学 脳神経外科 1、石川県立中央病院 小児外科 2

【背景】脳室腹腔シャント(以下VPシャント)トラブルのうち、腹腔側カテーテルの陰嚢内迷入は、稀な合併症であり現在までに25例が報告されている。当科でも5歳男児における陰嚢内迷入を経験した。症例報告ならびに、報告例の特徴について検討する。【症例】5歳男児。頭蓋咽頭腫による閉塞性水頭症に対し、開頭術に先立ちVPシャントが設置された。VPシャント設置4カ月後、左陰嚢の無痛性腫大を認め、画像上腹腔側カテーテルがコイル状に陰嚢内迷入しているのが確認された。開腹手術を行い、腹腔カテーテルを腹腔内へ戻し、再発防止のため開存していた鞘状突起を結紮閉鎖した。経過中、陰嚢水腫や捻転、シャント機能不全などの重篤な合併症は来たさなかった。【考察】自験例を含む26例のうち大多数(81%)が迷入時の月齢は18カ月以下であり、最年長は5歳(本例)であった。陰嚢内迷入はVPシャント設置後6カ月以内(平均3.8カ月、最頻値1カ月)に生じる傾向があった。迷入側は右に優位(88%)であり、これは鼠径ヘルニアの腸管脱出が右優位であることと関連していると思われた。乳幼児期に陰嚢内迷入が生じる原因として、鞘状突起が開存している確率が高いことと、腹腔内容積が小さくシャントカテーテル、脳脊髄液の流入により腹圧が高まりやすいこと、が考えられた。

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