第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)C 会場(2階 202)13:10〜13:40

デジタルポスター 7: 脊椎 1

座長: 西山健一

P7-2

急峻な斜台軸椎角を示すキアリ奇形1型に伴った脊髄空洞症の手術
Surgery of syringomyelia associated with Chiai type 1 malformation showing acute clivo-axial angle

小柳 泉 (KOYANAGI Izumi) 1、村上友宏 1、金子高久 1、吉藤和久 1,2、宝金清博 1

札幌医科大学 医学部 脳神経外科 1、北海道立子ども総合医療療育センター 脳神経外科 2

目的:キアリ奇形1型に伴う脊髄空洞症に対する手術治療は、大孔減圧術が一般的に行われる。しかし、急峻な斜台軸椎角(clivo-axial angle)を示すキアリ奇形では、前方からの圧迫要素のため術式の選択に悩む場合がある。今回、若年症例での経験を報告し、外科治療の選択に関して考察を加える。対象:2000-2009年に大孔減圧術を行った18才以下のキアリ奇形1型7例中3例で、斜台軸椎角が96-113度と鋭角であり、前方からの圧迫所見がみられた。男性2例、女性1例で、年令は16-18才である。いずれも軽度の嚥下障害などの下位脳神経症状と頭痛がみられた。手術は、下項線までの後頭下開頭、C1椎弓切除、C2は付着筋群の剥離を最小限とした部分的椎弓切除と、人工硬膜による硬膜形成(2例)、あるいは硬膜外層切除(1例)を行った。空洞サイズの大きい2例で同時にS-Sシャントを行った。結果:全例、術後、症状の改善と空洞の縮小が得られた。術後経過観察期間は1年から9年であるが、症状の悪化や空洞の再増大はみられていない。考察と結論:急峻な斜台軸椎角を示すキアリ奇形1型に対する経口除圧・後方固定の適応に関して明瞭な基準はない。頭蓋頚椎移行部での前屈発生の予防を考慮し、後方要素をできるだけ温存する大孔減圧術は、有効な外科治療のオプションになり得ると思われる。

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