第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)D 会場(2階 201)13:10〜13:40

デジタルポスター 8: 脊椎 2

座長: 夫 敬憲

P8-3

乳児spinal hamartomaの一例
An infant spinal hamartoma

李 政勲 (LEE Jeunghun) 、師田信人、荒木 尚

国立成育医療センター 脳神経外科

【目的】乳児spinal hamartomaは非常にまれな疾患であり、出生後運動麻痺を契機に発見された乳児例を経験したので、臨床経過と文献的考察を加えて報告する。【症例】39週3094gで出生。生後5日で左上肢弛緩麻痺に気づいたが、分娩麻痺を疑われ経過観察されていた。2週間後には右上肢の動きも悪くなったため、MRIを施行したところ、脊柱管(C2-Th2)内より左腕神経叢に連続する腫瘍を認めた。脊柱管内で脊髄が圧迫され、腫大した神経根が腕神経叢に進展していた。生後5カ月で当科紹介。脊柱管内減圧・確定診断を目的に硬膜外腫瘍切除を行い、脊柱管は骨形成的に拡大形成を行った。病理診断ではspinal hamartomaであった。術後画像評価では脊柱管内の減圧がなされていたが、硬膜内に腫瘍残存を認めた。後日、当院整形外科にて脊柱管外〜左腕神経叢にある腫瘍切除を試みたが腫瘍内に神経が巻き込まれており切除不能であった。現在、左上肢弛緩麻痺を認めるが、他に異常所見は認めていない。【考察】乳児hamartoma症例は少なく、特に脊髄腫瘍として診断された症例は非常にまれである。過去の症例報告ではspinal hamartomaのほかに皮膚疾患(色素沈着、陥凹)、血管腫、皮下腫瘍を合併した症例が報告されているが、本症例では他の合併症を認めなかった。Hamartomaは良性疾患として考えられているが、脊柱管内で脊髄圧迫所見を認める時は手術適応と考える。自然経過に不明な点が多く、残存腫瘍増大時には追加手術が必要と思われる。手術にあたっては乳児であるため、骨形成的椎弓切開を行うのが望ましいと考えられる。

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