第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

次の演題

第1日目、6月4日(金)A 会場(3階 メインホール)8:20〜9:40

シンポジウム 1: 小児もやもや病の治療戦略

座長: 宝金清博、白根礼造

S1-1

小児もやもや病の外科治療戦略
Surgical strategy for the treatment of childhood moyamoya disease

東保 肇 (TOUHO Hajime) 1、黒岩敏彦 2

東保脳神経外科 脳神経外科 1、大阪医科大学 脳神経外科 2

【目的】もやもや病の外科治療には種々の術式が報告されている。しかし、これらは直接吻合術、間接吻合術、あるいはそれらの組み合わせしかない。大網移植術(OMT)や薄筋移植術(GMT)などの間接吻合術を除いて、切開した皮弁内血管あるいは血管の豊富な組織を吻合に用いる。今回、初回あるいは再手術の際の具体的な手術の戦略戦術につき報告する。【方法】平成21年12月末まで過去22年間883件の手術を術者として経験し、当院開設以来9年で16歳以下の135名(245件)の小児もやもや病の手術を施行した。また、過去22年間で直接吻合術以外にOMT(67例)、GMT(6例)、通常の直性吻合術以外にEDASに使用した頭皮血管を脳表から剥離後直接吻合する(31例)、EDASのdistal burr-holeより末梢の頭皮血管のみを剥離しOMT(5例)施行。その他、STAの長さが不足する場合は皮弁内に含めた残りの頭皮血管をinterpositionし直接吻合する方法を事前に検討することが必要な症例を経験した。また、進行した脳萎縮の存在下では特殊な間接吻合術以外は無効で、直接吻合を要するが、脳表の吻合しうる血管(0.2mm以上)を術野内で確認する方法を検討した。いずれも手術前の神経学的症状、局所脳血流量および予備能を評価し手術方法および開頭部位と範囲を決定した。手術中のテクニックの一つとして、例えばrecipient開窓後も持続的に出血する場合はpushing and irrigation techniqueを用いて吻合した。【成績】個々に適した術前の戦略に沿い手術を進め、脳表の血管確保およ吻合操作での例えば前述した戦術でより確実な吻合術が施行できた。【結論】術前に想定した開頭部位とその範囲および術式を含めたプランを戦略的に検討し、吻合操作中の柔軟な戦術で直接吻合術あるいは間接吻合術をより確実に施行できた。

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