第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)A 会場(3階 メインホール)8:20〜9:40

シンポジウム 1: 小児もやもや病の治療戦略

座長: 宝金清博、白根礼造

S1-2

小児もやもや病に対するSTA-MCA吻合術の治療成績について:術後急性期脳血流評価による周術期合併症の回避
Efficacy of STA-MCA anastomosis with routine postoperative CBF measurement for childhood moyamoya disease

藤村 幹 (FUJIMURA Miki) 1、井上 敬 1、遠藤英徳 1、斎藤敦志 2、清水宏明 2、冨永悌二 2

広南病院 脳神経外科 1、東北大学脳神経外科 2

目的:STA-MCA吻合術は小児例も含めたもやもや病に対する有効な治療法である。一方、慢性虚血脳に対する急激な血流上昇が病態に及ぼす影響については小児例においては特に不明な点も多い。術後急性期にSPECTを施行した小児もやもや病連続手術症例について検討した。方法:対象は2004年11月から血行再建術を行った小児もやもや病連続手術症例15例・27側(2~12才; 平均7.2才)。全症例でSTA-MCA吻合術(EDMS併用)を施行し術後急性期にIMP-SPECT (POD1,7)とMRI/MRA(POD2)を行った。フォローアップ期間は平均38.8ヶ月であった。結果:27手術側のうち23半球側(85.2%)で術後TIAは消失、4半球側(14.8%)でTIAの減少が得られた。術後9日目にバイパス灌流域の一部にpseudolaminar necrosisを生じた1例(3.7%; 長期予後に影響なし)を除いて、フォローアップ期間も含めて脳梗塞や脳出血を呈したものはなかった。2例2側(7.4%)で術後過灌流による一過性局所神経脱落症状を呈したが術後10日以内に症状は改善した。手術により永久的脱落症状を呈したものはなかった。結論:STA-MCA吻合術は小児もやもや病に対する安全で有効な治療法である。術後急性期の脳循環動態評価による病態把握は脳虚血や過灌流による周術期合併症を回避する上で有用であると考えられた。

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