第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

前の演題 次の演題

第1日目、6月4日(金)A 会場(3階 メインホール)10:40〜11:55

シンポジウム 2: 脳室内出血後水頭症の長期予後

座長: 原岡 襄、高橋義男

S2-4

当院における脳室内出血後水頭症患児の長期予後
Long-term prognosis of hydrocephalic patients suffered from intraventricular hemorrhage in our hospital

田代 弦 (TASHIRO Yuzuru) 、石崎竜司、桑野 愛、北川雅史

静岡県立こども病院 脳神経外科

【目的】種々ある水頭症のうち脳室内出血 (IVH) 後水頭症は、治療法によってシャント依存性や精神発達など長期予後に大きな差異が生じると考えられる。今回、我々は当院におけるIVH 後水頭症患者の長期予後を、種々の観点から比較・検討したので報告する。【方法】我々が着任した平成18年4月以降、IVH 後水頭症を発症、もしくは既に設置されていたシャントのトラブルで当科に入院した35例につき、出生週数・体重、IVH重症度、初期治療法とその時期、感染の有無などにより各症例の予後を比較した。【結果】IVH後水頭症は全水頭症の26.5%を占め、死亡は2例、出生平均週数は28.8週、平均体重は1346gだった。IVHは平均3.8日齢に起き、平均3.3度であった。平18年4月以前に発症した症例には初期治療としてVPシャント設置5例、脳室ドレナージ設置8例、オンマヤ設置7例を行ったが、以後は多量な出血で脳室ドレナージを設置した1例を除いて全14例オンマヤ設置とした。設置時期は平18年4月以前のシャント平均47.5日齢、ドレナージ24.7日齢、オンマヤ24.7日齢に対し、以後のオンマヤ設置は平均15.1日齢であった。平18年4月以前に治療された20例の予後としてシャント依存例は18例、重度から中等度の発達遅延が16例を占め、14例が痙攣の既往があった。また、シャント・ドレナージ初期治療例では感染率が高く、9例が多房性水頭症に陥った。これに対し、以後の13例ではシャント設置を回避できた例が6例、感染は2例、重度発達遅延は2例であった。【結語】IVH後水頭症では、速やかなオンマヤ設置、入念かつ清潔な脳圧管理を行えば、シャント依存性や精神発達を初めとする長期予後は飛躍的に改善する可能性を有すると考える。

Home ご案内 日程表 プログラム 1日目 プログラム 2日目