第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)A 会場(3階 メインホール)10:40〜11:55

シンポジウム 2: 脳室内出血後水頭症の長期予後

座長: 原岡 襄、高橋義男

S2-6

新生児脳室出血の長期予後と治療方針
Treatment Policy judging from Long Term Prognosis in Neonatal Intra-Ventricular Hemorrhage

高橋義男 (TAKAHASHI Yoshio)

大川原脳神経外科病院、とまこまい脳神経外科 小児脳神経外科

新生児期外科治療対象疾患の中、その長期予後・生命予後などから治療をすべきか躊躇する病態の一つが重症脳室内出血 (IVH)である。生存しても多くの場合重度の後遺症を残し、その生活状況を考えると急性期治療の再検討が必要である。地域で小児脳神経外科を開設した2005年6月より2009年11月までの4年6ヶ月に外来受診した水頭症患者のうち生後1年以内にシャント術などを受けた299例を対象として、長期予後からみた治療方針を考察した。〈研究方法〉受診時年齢からA群: 6歳未満40例、B群: 7歳以上18歳未満191例、C群: 18歳以上30歳までの68例に分け、各群の IVH の分布と重症度、他水頭症と比較した長期転帰などを検討した。〈結果〉1. IVH の出生時体重は882g〜2628gでA群中4例(10%) B群39例(20%)、C群18例(30%)。2. IVH の慢性期死亡は、B群とC群の各1例。IQ25以下最重症、25〜49重症、50〜85中等症、86以上軽症とするとA群軽・中症各1例、重症1例。B群軽症6例(15%)、中症7例(18%)、重症10例(26%)、最重症16例(41%)。C群軽症2例(11%)、中症2例(11%)、重症6例(33%)、最重症8例(44%)。障がい児・者の大島分類: 広義の重症心身障害群はA群2例(50%)、B群26例(67%)、C群13例(72%)と長期になるほど重症例が増加。Papile と重症度: 重症例は Papile の GradeII〜IVに低酸素脳症併発例(H)。III でもHなしの場合予後は良く、IV は脳内血腫に近いという認識も必要。〈まとめ〉1. IVH は他水頭症に比し重症例が多い。外科的治療を行った重症 IVH 生存例の約70%は長期予後不良で、急性期における重症度判断が治療上重要である。併発症が強ければ外科的治療の対応外となる?2. 画像上比較的血腫量が多くとも、脳室が大きくとも併発症がなければ予後は良好である。また、良好例中学以降での退行が稀でない。

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