第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)A 会場(3階 メインホール)15:45〜17:00

シンポジウム 3-2: 周産期における諸問題(脳外科医の役割)

座長: 鈴木倫保、伊達裕昭

S3-11

当院での新生児期・乳児期水頭症治療に対する課題と対策
Problems and perioperative management for CSF shuntings in hydrocephalic infants at Osaka University Hospital

香川尚己 (KAGAWA Naoki) 、千葉泰良、圓尾知之、橋本直哉、吉峰俊樹

大阪大学大学院 医学系研究科 脳神経外科

【目的】全国の周産期医療の整備不足が叫ばれる中、各地に総合周産期母子医療センターが開設され、周産期医療における脳神経外科医の役割が増大している。今回私達は、新生児・乳児期に最も治療する機会の多い水頭症に対する周術期管理の改善策とその治療成績について検討したので報告する。【対象と方法】最近13年間に当院新生児集中治療室を経由し外科的治療を要した患者は52名であった。疾患の内訳は、先天性水頭症14例、Dandy-Walker症候群3例、頭蓋内嚢胞性疾患1例、出血後水頭症4例、二分脊椎19例、二分頭蓋6例、頭蓋骨早期癒合症1例、脳脊髄腫瘍4例であった。2007年からはシャント手術に対する周術期ガイドラインを外科医、新生児科医、感染制御部、看護師らによって作成し、手術および周術期管理を統一した方法で対応した。ガイドライン導入前後で、シャント合併症、抗生剤使用期間、CRP上昇率、治療期間について検討した。【結果】当科へ紹介された外科的手術症例は、1997年から2006年までの10年間では年間平均3.2例であったのに対して、2007年以降の3年間では年間6.7例と増加傾向を認めた。ガイドライン導入前後での水頭症に対するシャント回数は、導入前は32例に対して60回、導入後は20例に23回の手術が行われた。シャント感染例はそれぞれ7例(21%)、1例(5%)であった。術後抗生剤投与期間、術後最高CRP値および水頭症に対する治療期間はそれぞれ減少を認めた。手術時間、手術に参加する医師数、シャントシステムの種類に関しては有意な違いを認めなかった。【結語】症例によって柔軟なバルブ選択や圧設定、経験のある指導医の存在が必要なことは言うまでもないが、周術期管理における教育やガイドライン化により術後感染症や治療回数、治療期間を減少させることが出来ると考えられた。

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