第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)A 会場(3階 メインホール)15:45〜17:00

シンポジウム 3-2: 周産期における諸問題(脳外科医の役割)

座長: 鈴木倫保、伊達裕昭

S3-12

小児脳神経外科領域のセカンドオピニオンの意義
Second opinion in the field of pediatric neurosurgery

坂本博昭 (SAKAMOTO Hiroaki) 、松阪康弘、寺田愛子

大阪市立総合医療センター 小児医療センター 小児脳神経外科

【目的】セカンドオピニオンは担当医以外の医師などが疾患に関する医学情報を提供し、治療方針を自己決定できるように患者を支援する方法の1つで、悪性腫瘍の領域では一般的である。当院で行った小児脳神経外科領域の事例を検討した。【方法】昨年までの5年間にセカンドオピニオン専門外来で扱った62例を対象とした。脳腫瘍26例、先天性疾患23例(二分脊椎6例、くも膜嚢胞5例、頭蓋骨縫合早期癒合症3例など)、水頭症4例、もやもや病3例などで、全例で患児の親権者が治療の適応、治療法の選択についての情報を希望した。親権者からファーストオピニオンで得ている疾患情報の内容を聞き取り、方針の決定に必要な情報を提供し、紹介元に返した。【結果】62例中14例では本来のセカンドオピニオンの目的にかなっていた。一方、11例では親権者へ提供された疾患情報が少なく、情報の追加が方針の決定に必要であった。また、40例では個々の状況に合わせて治療による利益と不利益とを考えて方針を決定するという自己決定の原則を十分には理解していなかった。11例では親権者が児の疾患を受け入れていなかったため方針の決定ができず、脳幹部悪性腫瘍、視神経膠腫など治癒が困難な腫瘍や障害を残す可能性がある先天性疾患の例が多かった。このような場合はまず受け入れが出来ていないことを親権者に認識させる必要があった。悪性腫瘍の再発など有効な治療法がない5例中2例では、親権者が治癒を切望するあまり児に過剰な負担を強いる治療を望んだため、緩和医療についても説明した。【結論】時間的制限のある一般診療と異なり、専門外来でのセカンドオピニオンは自己決定の支援に有効である。方針の決定に躊躇している場合はその理由を推測し、医学情報の提供に留まらず、児の疾患の受け入れ、方針決定の原則などの情報も提供する必要がある。

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