第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第1日目、6月4日(金)A 会場(3階 メインホール)15:45〜17:00

シンポジウム 3-2: 周産期における諸問題(脳外科医の役割)

座長: 鈴木倫保、伊達裕昭

S3-8

周産期医療における脳神経外科の役割
The roles of neurosurgeons in Maternal-Fetal Intensive Care Unit

高橋麻由 (TAKAHASHI Mayu) 1、白石美香 2、西澤 茂 1

産業医科大学 医学部 脳神経外科 1、産業医科大学 医学部 小児科 2

【目的】出生前診断技術、医療技術の進歩により、周産期医療の重要性が高まっている。当院の周産期医療の現状を調べ、脳神経外科の役割を考察する。【方法】2000年から2009年までに当院NICUに入院した患児のうち脳神経外科を受診した患者のカルテをもとに、実際の問題点を挙げる。【結果】上記期間中にNICU入院中に脳神経外科を受診した患児は60名でそのうち手術を必要としたものは22名(男児10名、女児12名)であった。主な疾患は水頭症13名、脳室内出血6名、脊髄髄膜瘤5名であった。NICUでは低出生体重児の割合が多く、それに伴い脳室内出血や脳室拡大等の所見を有することが多いが、その程度によっては脳神経外科を受診していないこともあった。頭蓋内奇形等で脳神経外科的な処置を必要としない疾患でも、小児神経科よりも脳神経外科を優先して受診していた。出生前診断を受けた場合には、産科、小児科、脳外科が連携して説明、診療を行うが、病態や予後の明らかでない疾患の場合には、出産方法で意見が一致しないことがあった。【考察 結論】周産期医療技術の進歩により、特に低出生体重児の生存率が向上し、脳神経外科の重要性も高まっている。低出生体重児の場合、頭蓋内出血が多く認められるが、対処法に関してはNICU医師も熟知しているため脳神経外科と連携して比較的スムーズに治療が行える。一方、出生前に診断される頭蓋内奇形など病態が明らかでない場合には、まず脳神経外科受診となり、出生前の説明や出生後の経過観察を厳重に行うなど、各科との連携がより重要になる。希少な病態に関しては、小児神経外科専門医同士での情報交換が容易にできるようなシステムが必要と考えられる。また、脳神経外科疾患ではNICU退院後も長期の経過観察が必要であり、転院に際しての情報の共有も病院間で容易に行えることが期待される。

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