第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)A 会場(3階 メインホール)8:20〜9:30

シンポジウム 4: 神経内視鏡治療の適応と問題点

座長: 冨永悌二、林 央周

S4-2

小児頭蓋内腫瘍に対する神経内視鏡生検術および第三脳室底開窓術の有用性—成人例と比較してー
Usefulness of endoscopic tumor biopsy and endoscopic third ventriculostomy for pediatric intracranial tumor

岩田真治 (IWATA Shinji) 1、大上史朗 1、原田広信 1、高野昌平 1、久門良明 1、大西丘倫 1、白石俊隆 2

愛媛大学大学院 医学系研究科 脳神経病態外科学 1、済生会今治病院 脳神経外科 2

【はじめに】脳室近傍に発生した頭蓋内腫瘍に対して、神経内視鏡を用いた腫瘍生検術や、併発する水頭症に対する第三脳室底開窓術(ETV)は有用である。今回我々は、小児例における有用性について成人例と比較して検討した。【対象】2002年から2009年までに神経内視鏡による生検術を行った小児頭蓋内腫瘍8例。年齢は1-15歳(平均9.6歳)。同時期に内視鏡的腫瘍生検術を行った成人例18例と比較検討した。【結果】1、組織型は小児例がgerm cell tumor (germinoma 4, immature teratoma 1) 5例、diffuse astrocytoma 、craniopharyngioma 、hamartoma 各1例であった。成人例はastrocytic tumor 8例、malignant lymphoma 4例、germ cell tumor 3例、colloid cyst 2例、central neurocytoma 1例であった。2、生検による組織診断率は小児例が 88%、成人例は94%であった。3、小児例は全例水頭症を併発しており、6例はETVを行い、VP shuntを行ったものと、cyst開放を行ったものが各1例であった。VP shuntを行った1例は後日shunt機能不全を起こし、ETVを追加した。成人例は6例にETVを行った。ETVを行った症例は小児例、成人例ともに水頭症の再発は認めていない。4、手術合併症は、小児例は8例中3例(脳内出血・腫瘍内出血、皮下髄液貯留、硬膜下水腫各1例)に認められ、成人例は18例中1例(硬膜下血腫)であり、小児例に合併症が多かったが、いずれも永続的後遺症は認めていない。【結論】神経内視鏡生検術および第三脳室底開窓術は小児例に対しても有用であるが、成人例と比較して合併症を起こす可能性が比較的高いと考えられ、慎重な手術操作を要すると思われた。

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