第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)A 会場(3階 メインホール)8:20〜9:30

シンポジウム 4: 神経内視鏡治療の適応と問題点

座長: 冨永悌二、林 央周

S4-4

1歳以下の特発性中脳水道狭窄症における治療方針
Treatment strategy of aqueductal stenosis under 1 year age

内門久明 (UCHIKADO Hisaaki) 、竹重暢之、土井 亮、重森 稔

久留米大学 脳神経外科

【目的】2歳以下の水頭症治療の目的は頭位拡大をコントロールすることと、大脳皮質形成を促すことにある。この時期の中脳水道狭窄症(AS)にたいする内視鏡下第三脳室底開窓術(ETV)は成功率が低いとの報告が多い。しかし、成功か不成功かの判断基準が困難であり、今なお議論が続いている。当施設での経験をもとに1歳児以下のASについて報告する。【対象と方法】内視鏡治療導入後の1歳以下の特発性AS(二次性を除く)の5症例(男児4例)について検討した。水頭症診断時期は母体内2例であり、治療開始月齢は1~9ヶ月(平均5.4ヶ月)。うちMRI上第三脳室底のballooningが明らかな2例にETVを行った。手術時期は3ヶ月と6ヶ月であった。保存加療1例、シャント術2例に行った。経過は頭位曲線、脳室変化(Evan's index)、大泉門の状態、遠城寺式発達指数(DQ)について評価検討した。【結果】観察児月齢は24ヶ月(3-55ヶ月)で術前DQは54.4(25-87)で術後は77(40-100)であった。ETV2例ともに追加シャント術なく経過している。【考察】過去の文献では2歳以下のASに対するETVの成功率は37-60%である。特に生後2-3ヶ月以内に不成功例が多い。ただし1歳以下であってもETVが有効な症例はAS例では存在し、その適応を明らかにすることが重要である。当施設での症例数が少ないため、現在検討中であるが、治療方針として生後3ヶ月以内の進行性頭位拡大ではシャント手術を第一選択とし、生後比較的緩除進行例もしくは6ヶ月以降児の急性発症例でBallooningが明らかな症例ではETVを第一選択としている。しかし経過中シャント手術追加やrepeat ETVも考慮しつつ、発達指数や頭位の変化等を厳重に経過を見る必要がある。

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