第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

前の演題 次の演題

第2日目、6月5日(土)A 会場(3階 メインホール)10:00〜11:20

シンポジウム 5: 無症候性脊髄脂肪腫の治療

座長: 新井 一、長坂昌登

S5-1

無症候性脊髄脂肪腫の外科治療と成績
Surgical treatment and outcome of asymptomatic spinal lipoma

長坂昌登 (NAGASAKA Masato) 、加藤美穂子

愛知県心身障害者コロニー中央病院 脳神経外科

【はじめに】一定の治療指針で手術した無症候性脊髄脂肪腫の治療方法と治療成績を報告する。【対象】1987~2005年に手術した脊髄脂肪腫93例(女51例、男42例)のうち、無症候性の54例(女30例、男24例)を対象とした。これらの症例は鎖肛などの肛門直腸奇形や他の疾患を合併せず、手術後5年以上または5歳までフォローした症例である。MRIおよび手術所見による脊髄脂肪腫の形態は、dorsal:15例、caudal:6例、transitional:9例、filar:7例、lipomyelomeningocele:17例であった。手術時年齢は、日齢8日〜1625日(平均値223日、中央値118日)であった。術後経過期間は、1733日〜8226日(平均値4295日、中央値2917日)であった。【治療指針】臨床症状と排尿時膀胱撮影や尿流動態検査で異常を認めない症例を「無症候性」とし、原則として早期治療の立場で手術説明を行った。脊髄と脂肪腫との解剖学的関係(脊髄脂肪腫移行部の神経根の状態、脊髄の回旋など)をMRIやCT脊髄造影で評価した。手術では、硬膜内操作は顕微鏡下に行い、神経モニタリング下に神経組織の剥離と脂肪腫の摘出を行った。脂肪腫摘出に超音波吸引装置も利用した。【治療成績】5歳時評価では、43例(79.6%)が無症候性で、2例が下肢運動障害を、3例が排尿障害を示していた。6例は5歳までフォロー出来なかった。43例中の2例が、学童期から青年期に排尿障害と足趾の異常を示した。【結論】無症候性脊髄脂肪腫54例の治療指針と治療成績を報告した。

Home ご案内 日程表 プログラム 1日目 プログラム 2日目