第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)A 会場(3階 メインホール)10:00〜11:20

シンポジウム 5: 無症候性脊髄脂肪腫の治療

座長: 新井 一、長坂昌登

S5-6

無症候性脊髄脂肪腫の治療方針について
Asymptomatic spinal lipoma; therapeutic strategy

尾原裕康 (OHARA Yukoh) 、下地一彰、宮嶋雅一、新井 一

順天堂大学 医学部 脳神経外科

脊髄脂肪腫は進行性の神経障害の原因になりうる病態であり、神経症状が出現すると回復が困難な場合がある。症候性の場合は手術適応となりうるが、脂肪腫手術の目的である係留解除が困難な症例では手術の目的を達成できないばかりか、新たな神経障害をきたす可能性もある。我々は手術難易度により脊髄脂肪腫を2つのグループに分類している。グループ1は比較的単純な外科解剖であり、filar type, caudal type, dorsal type の多くが含まれる。これらのグループはリスク低く係留解除術可能である。一方グループ2は主としてcombined typeとlipomyelomeningoceleが含まれ複雑な外科解剖を有している。このため係留解除術にはある程度のリスクがともない、神経機能を温存するために不完全な手術に終わる可能性が高い。手術難易度の高さは術直後に発生しうる神経症状の悪化に直接的に関連するため、積極的に手術治療を行うかどうかの判断に重要な要素となる。これらを考慮し当科における無症候性脊髄脂肪腫の手術適応はFilar typeに関しては積極的に係留解除術を施行するが、conus typeに関しては患児の脂肪腫のtype別に手術効果・リスクを説明し、係留解除が比較的容易なグループ1は積極的に手術適応としている。手術を施行しない無症候性脂肪腫の患児は定期的に小児外科、リハビリテーション科、当科を受診し、症状の出現が認められる場合には再度状況を説明し手術を考慮している。

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