第38回日本小児神経外科学会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery

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第2日目、6月5日(土)A 会場(3階 メインホール)14:40〜16:00

シンポジウム 6: 小児悪性脳腫瘍の集学的治療

座長: 吉峰俊樹、師田信人

S6-6

当施設の悪性小児脳腫瘍の集学的治療の工夫
Therapeutic strategies for pediatric brain tumors

五味 玲 (GOMI Akira) 1、小熊啓文 2、安納崇之 2、河村洋介 2、宮田五月 2、藤井博子 2、渡辺英寿 2

自治医科大学 とちぎ子ども医療センター 小児脳神経外科 1、自治医科大学 脳神経外科 2

【はじめに】当大学で治療を行った悪性小児脳腫瘍患者は1985年から2009年までの25年間で神経上皮性腫瘍67例、胎児性腫瘍28例、胚細胞腫瘍34例、である。手術・放射線治療・化学療法の集学的治療を要するが、患者の状態を良好に保ちながら治療を完遂することが何より肝要であり、そのための我々の最近の取り組みをいくつか紹介する。【手術シミュレーション】まずは手術合併症を来さない事が最低条件で、安全で確実な手術には術前のシミュレーションが重要である。MRIのSPACEやMPRAGEで得られた解剖情報と腫瘍情報さらにMRA、造影MRV、CTアンギオ、骨状件などの3Dデータをfusionしvolume renderingして3D再構築を行っている。患者負担が少なく多岐にわたる重要な情報を得られ必須な技術と考える。2007年以来11例に用い、手術合併症なく良好な結果である。【水頭症管理】水頭症の管理も重要で、脳室ドレナージによって患者のADLを損なわないために我々が用いているのは、皮下トンネルを前胸部まで延長しアクティーバルブを用いた閉鎖式ドレナージ法である。2008年以降5例に用いて感染症を来さず長期ドレナージ可能であった。また後頭蓋窩腫瘍に伴う水頭症に対して、積極的に内視鏡的第三脳室開窓術を用いている。腫瘍摘出時にはドレナージを用いその後の治療過程で水頭症を来した場合に施行している。【neoadjuvant chemotherapy】診断技術が進歩により生検なしでも診断がほぼ推察できる場合も多く、手術によるdamageを回避にするために、生検なしで化学療法のみで治療する事や、neoadjuvant chemotherapyで腫瘍縮小を図りその後摘出を試みる事も可能である。3例に行い有用であったと判断している。【その他】年少児における放射線治療の工夫、ATRTに対する髄注併用・多剤併用化学療法の経験なども合わせて報告する。

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