実臨床につながる研究を目指して
富山大学 医学部 病態・病理学講座では、診療現場と研究室が近い環境を活かし、患者さんの診断や治療に役立つ研究を推進しています。
臨床の課題から生まれる研究テーマが、私たちの大きな強みです。
主要研究テーマ・
研究プロジェクト
造血器腫瘍の分子病態研究
造血器腫瘍、特にリンパ腫を中心に腫瘍ゲノム異常と微小環境に着目した腫瘍発生・進展メカニズムの解明とバイオマーカー開発を行っています。
担当:高田 奥野
難治性リンパ腫の標的治療研究
既存の治療法に治療抵抗性となる難治性リンパ腫に対する新しい抗原を標的とした治療法の開発を行っています。
担当:高田 関口
造血器腫瘍の統合診断
精密診断が必要とされるリンパ腫診断学分野においてフローサイトメトリー、免疫組織化学、遺伝子解析などを取り入れた統合診断とそれに基づく臨床病理学的解析を行っています。
担当:高田 奥野 関口
血管・リンパ管の病態生理学的研究
血管やリンパ管は、生体のほぼ全域に分布している生命維持に欠かせない組織です。私たちは血管やリンパ管の正常発生や病態形成にかかわる分子群の解析を行っています。血管・リンパ管の病態生理学的研究を推進し、血管やリンパ管の新しい制御分子が明らかになった場合は、それら分子を治療標的とする創薬研究を実施する計画としています。
担当:山本
神経幹細胞と血管のインタラクション研究
中枢神経系には血管ネットワークが構築されており、神経活動に必須の要素となっています。近年、成体にも神経幹細胞が存在することが明らかとなり、それら神経幹細胞が脳血管と密接なつながりがあることが報告されています。私たちは脳血管と神経幹細胞のインタラクション分子を明らかにする目的で研究を行っています。
担当:山本
難病に対する創薬研究
小児の指定難病である「嚢胞性リンパ管腫」には効果的な治療薬がなく、治療に難渋するケースが多いことが社会的問題となっています。私たちは、「嚢胞性リンパ管腫」の病因解明研究に取り組んでおり、増悪分子に対する治療薬を開発しています。この治療薬開発研究を推進することによって、近い将来、患者の皆様のQOL向上に役立つものと確信しています。
担当:山本
発達脳における血小板由来増殖因子(PDGFR)の役割の解明
ノックアウトマウスを用いた研究が中心です。多彩な細胞に発現するPDGFRを標的とすることで、グリア系細胞の分化や神経幹細胞、血管周囲細胞の役割についてなど幅広いテーマで研究を行っています。
担当:奥野
造血器悪性腫瘍・増殖性疾患のバイオマーカー開発・標的治療開発に関する研究
当講座では、診療情報を用いた臨床研究を実施しております。
研究の目的や方法などの詳細は、以下のPDFよりご確認ください。
富山大学 医学部 病態・病理学講座
TEL: 076-434-2281(代表)