97年2月号 創刊号

 2月はアレルギー週間のある月です。それに因んでアレルギー外来ニュースを今月から毎月(可能な限り)刊行していきます。皆さんが日頃疑問に感じているだろうことを少しづつ説明したり、最近の学会や論文で報告されたアレルギーに関係ある新しい知見もご紹介しようと思います。

最近の話題「バイバイばい菌・お肌ツルツル」

 アトピー性皮膚炎に対する消毒療法が最近注目されています。これは千葉市立病院小児科の杉本和夫医師が、以前から一部で行われていた皮膚消毒をより徹底した形で実践することにより、良い治療成績があったと全国学会で報告し話題になっているものです。アトピー性皮膚炎の皮膚には黄色ブドウ球菌などの細菌が住みつき、そのために痒みの原因になったり、ジクジクしたり、また外用薬の効き目を損なうなど、湿疹部位の細菌感染がアトピー性皮膚炎の増悪因子になることが知られています。実際にはイソジン、ステリクロン、ヒビテンなどを用いて皮膚を消毒します。ばい菌の繁殖力はとても強いので、症状のひどい時は1日数回の消毒が必要です。一方、消毒することで皮膚にとって大切な油分や水分が奪われるため、消毒後に軟膏を塗るなどの皮膚の手入れが重要です。もちろんアトピー性皮膚炎の全てを細菌感染だけで説明することはできません。他の治療法と組み合わせて治療してゆくことが重要なポイントです。

キーワード・それなーに?

スコアRAST (U/ml)
0<0.35
1
0.36-0.69
2
0.7-3.49
3
3.5-17.49
4
17.5-49.9
5
50-99.9
6
100<
 このコーナーでは医師や看護婦が何気なく使っている、いわゆる専門用語について簡単に説明していきます。

ラスト RAST

 医師がアレルギー検査の説明をする時に「ラストではダニのスコアが4ですね」と、何気なく使っている言葉です。これはラスト法と呼ばれる血液検査のことで、身体がどんな物質に反応しやすいかを数値で表したものです。実際の結果は表のように0.34から100までの数値で出ますが、簡単に説明するために0から6までのスコアで表されることが多いようです。スコア0は陰性を意味し、スコアが大きくなるほど反応しやすいとされます。また、半年か1年毎に測定することで身体の反応の変化を見ることができます。

ちょっとお知恵を

 今後、Q&Aコーナーを設けたいと思います。診察中に聞き漏らしたこと、直接ではちょっと聞きにくいこと、疑問に感じていることなど、なんでもかまいません。外来の壁に備え付けた箱(アレルギー外来質問箱)に入れておいてください。今後この紙面を利用してお答えしたいと思いますし、ご意見は今後の診療に反映して行きたいと考えています。


富山医科薬科大学小児科アレルギー外来

last modified 2.18.97
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